裁判が終わるまでにかかる時間がどれくらいか,ということについて,ご存知の方は多くないと思います。
弁護士の仕事をしていて,様々な質問をいただくことになりますが,その中でもこの質問はかなり多いです。
ただ,正直なところケースバイケースという面が強く,ふんわりした回答になってしまうことも少なくないです。
例えばテレビで報道されるような大きな事件だと,まず始まるまでにものすごく時間がかかり,
判決が出るまでにも当然時間がかかり,そのような事件の場合控訴審,上告審と話が進むことも珍しくないので,
結局すべてが終わるまで長い年月を要します。
ただ,もちろんこれがスタンダードというわけではありません。
誤解を恐れずに言えば,裁判官としても早期解決できるのであればそれに越したことはないのですから,
訴訟当事者が早期解決の希望をもっていれば,その裁判は相対的に早く終わるでしょう。
また,裁判は双方の主張に争いのない部分と争いのある部分(争点)とを分け,争点に関して主張を応酬させていくイメージですので,
争点が少なければやはり比較的早く終わることが多いです。
そして,争点に関する証拠がすぐに出揃ってしまえば,主張も早期に出尽くすわけですから,裁判官が早い段階で和解案を出してくれることもあります。
裁判に至るまでの間に,すでに弁護士をつけて相手と交渉を行っているようなケースだと,
裁判になった時点で争点も明確になっていて,証拠関係も揃っていることが少なくないので,
2,3回目の期日で早くも和解の話に進むということがあります。
そこで和解が成立するならば,裁判を起こしてから半年以内での解決ということも十分にあり得るので,
一般的な裁判に要する時間のイメージとはだいぶ変わるのではないでしょうか。
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