当番弁護

当番弁護制度というものがあります。

刑事事件で身柄を拘束されてしまった方が早期に弁護士による弁護を受けられるよう,初回の接見を無料で行っている制度です。

弁護士には当番日が割り当てられており,その日に逮捕され身柄の拘束を受けた方のところへ出動します。

 

刑事事件では,基本的に早期の弁護活動が重要になってきます。

例えば,黙秘戦略といって,一切取り調べの際の質問に答えないような方針をとることがあります。その戦略をとる前に取り調べで黙っておくべきことを話してしまうかもしれませんし,そもそも捕まっている方はどういった方針をとるべきか否かの判断を仰ぐ必要があるでしょう。

当番弁護士として出動した後,そのまま勾留されて身柄拘束期間が延びる場合には,国選弁護人ないし私選の弁護人として引き続き刑事弁護を継続する場合もあります。

 

たしかに,逮捕されて身柄拘束を受ける場合にはそれ相応の理由があることが少なくありません。しかし,例えばお酒に酔って周囲のものを壊してしまった,痴漢に疑われたといった理由などで身柄拘束をされる可能性もあります。こういったことは,日常生活の中でいきなり降りかかってくる場合があります。

当番弁護制度という制度の存在については,頭の片隅に置いておいてもよいかもしれません。