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2022年6月6日
債務整理
債務整理のお仕事への影響
勤務先に債務整理をしていることを知られてしまうと、クビになったり不利な扱いを受けたりするなど、仕事に影響が出るのではないかと・・・
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2022年6月3日
自己破産
自己破産する際に注意すべき点はありますか?
保険の解約返戻金の合計が20万円以上となる場合は、原則として解約することになります。換価の基準として、しばしば・・・
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2022年6月2日
任意整理
任意整理した際の和解契約の内容
任意整理は、従来の返済条件を見直して、債権者との間で新たな返済条件の合意をする手続になります。したがって、債権者との間で・・・
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2022年5月31日
債務整理
債務整理はいくらからできるか
「借金が多くて困っているけれども、弁護士に相談に行くほどの話ではないのではないか」と躊躇してしまう方もいらっしゃるかと思います・・・
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事務所の情報
上の画像から、事務所の外観や地図などをご覧いただけますので、事務所へ来所いただく際などにご確認ください。ご相談の内容によっては、お電話での対応も可能です。
債務整理の弁護士費用の相場
1 任意整理の場合
任意整理では、債権者ごとにこれまでの返済内容を変更し、月々の返済額を減らす、将来的にかかる利息を減らす、あるいはなくすといった交渉などを行います。
債権者が増えれば交渉相手も増えるという関係になることもあり、一般的には、債権者1社ごとにいくらという内容となっている事務所が多いのではないかと思います。
ただし、任意整理の場合には、必ずしもすべての債権者を対象にしなければならないということはありませんので、借金の額が少額であったり、取引関係を考慮したりして、一部の債権者を弁護士に依頼する対象から外すといったことも可能です。
その結果、弁護士費用を抑えることなども可能になってきます。
2 個人再生の場合
個人再生は、裁判所を利用した債務整理の方法で、一定のルールに従って借金を圧縮(減額)し、それを一定期間で分割返済する手続です。
弁護士費用はおおよそ25万円程度から45万円程度であることが多いかと思いますが、案件の内容によってはそれ以上の金額になることも少なくありません。
特に、個人再生の場合には、住宅資金特別条項といって、住宅ローンの支払いを継続したまま、それ以外の借金を減らすことが認められています。
住宅資金特別条項を定める個人再生はやや複雑になってくるため、費用が増額されていることが多いかと思います。
3 自己破産の場合
自己破産手続も、裁判所を利用した債務整理の方法です。
裁判所に免責が認められれば、借金の返済義務を免れることができます。
効果が大きい分免責の判断も厳格です。
申立てにあたって弁護士が調査を尽くしており、免責を阻害するような事情のないことが十分確認できている場合には、「同時廃止」といって、簡略化された手続きで免責が認められることもあります。
一方、総債務額が高額であったり、借入、支出の使途が不明確だったり、ギャンブルを理由とした債務等一定の場合には、「管財事件」となり、裁判所から「破産管財人」という別の弁護士が選任され、以後の手続は破産管財人とも共同しながら進めることとなります。
管財事件は同時廃止と比べて手続が複雑になることが多く、これに伴って弁護士費用も増額するとしている事務所も少なくありません。
そのため、自己破産の弁護士費用はおおよそ20万円~40万円程度であることが多いと思います。
4 まとめ
借金問題について解決するにあたっては、弁護士費用の問題は避けて通れません。
弁護士事務所によって費用も様々です。
弁護士法人心 東京法律事務所は、東京駅から3分の場所に事務所があります。
費用についても、できるかぎり抑えられるよう業務効率化に努めております。
借金問題でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
信用情報に登録されることの影響
1 事故情報の効果
事故情報が登録されると、貸金御者や金融機関の審査に通りづらくなり、新たにローンを組んだりクレジットカードを作成したりすることが難しくなります。
すでに持っているカードについても、更新を拒絶されることがあります。
家賃の支払いがクレジットカード経由になっている場合、借家契約の申込みが拒絶される可能性もあります。
2 事故情報の影響がないもの
携帯電話やインターネットを利用することはできますし、預貯金口座の開設、生命保険の加入も問題なくできます。
携帯電話の本体代金を分割払いにすることが難しい可能性はあるものの、一括払いで購入する分には信用状態は関係ないので、行うことができます。
3 信用情報に登録されている期間
信用情報機関ごとに登録後の情報削除までの期間や、削除期間の開始事由は異なりますが、情報登録後1~5年を超えない期間の後に抹消されます。
なお、自己破産を行うと、免責許可から5年程度事故情報が登録されますが、任意整理の場合、完済から5年程度事故情報が登録される可能性があるので、任意整理よりも破産の方が事故情報の抹消が早い可能性があります。
もっとも、信用情報機関からの登録抹消については上記のとおりですが、各貸金業者は自社で独自の顧客管理データを有しているので、そこのデータからは上記期間が経過しても情報が削除されるわけではありません。
4 信用情報が他人に漏れることはない
信用情報機関に登録されている情報は重要な個人情報ですので、自分自身であれば開示できますが、他人(家族も含む)が開示を求めることはできません。
ブラックリストに載ることで、親や親族にばれたりしないか、あるいは職場にばれるのではないか、といったことを気にされる方もいますが、その心配はないといっていいです。
5 信用情報に関しては明確に回答できないものも多い
上述のとおり、信用情報に登録されることの影響については、一般的な内容を説明することはできますが、具体的に何年で登録が抹消されるのか、などはケースバイケースになる面も大きいため、ある程度幅をもって考えていただくことになります。
裁判所から書類が届いた方は弁護士にご相談ください
1 裁判所から書類が送られるのはどんなときか
借入先である債権者から訴訟を提起されたり、支払督促の申立てがなされたりすると、裁判所から書類が送られてきます。
もちろん、決められたとおりに返済をしているのであれば、裁判を起こされることは通常ありませんので、返済が遅れてしまった場合にこのような事態になります。
通常、1回遅れた程度で裁判を起こされることはありませんが、返済の遅れが数か月以上になると裁判を起こされるリスクが高まります。
返済が遅れると、まずは電話や郵便で支払いの催促がなされることが多いと思いますので、これに何かしらの返答を行っていれば、すぐに裁判を起こされる蓋然性は下がります。
他方で、債権者からの電話に出ず、郵便も無視し続けていると、債権者としても他に打つ手がない以上、裁判手続に入る可能性が高まるといえます。
2 裁判を起こされたらどうなるのか
そもそもなぜ裁判を起こしてくるのかという話ですが、裁判を起こして請求する側の勝訴の判決が確定すると、それが債務名義となり給与の差押え等の強制的な手段をとることができるようになります。
借入れを行うにあたって勤務先を債権者に伝えているはずなので、その当時の勤務先に現在も勤務されている場合は、給与を差し押さえられてしまうでしょう。
勤務先が変わっている場合には、債権者が情報をもっていないため、給与の差押えを受ける可能性は低いです。
逆に言うと、債権者としては差押えを行える見込みがある場合に裁判を起こすメリットが出てくるので、勤務先が変わっていない場合や収入が多い場合に裁判手続を起こされる可能性が高まるといえます。
3 時効の問題
裁判を起こすもう1つの意味として、時効の成立を防ぐということが挙げられます。
間もなく時効が成立してしまうという場合でも、訴えの提起等をすることで時効の完成を防ぐことができるからです。
なお、時効の期間が経過していても、債権者が裁判を起こしてくることがあります。
この場合は、時効を援用する旨きちんと反論すれば問題ないですが、何もしないままでいると、反論がないということで債権者の勝訴判決が出てしまいますので、注意が必要です。
過払い金の請求はどのタイミングですべきか
1 信用情報の問題
過払い金の請求ができるのではないか、と気づいたとき、すぐさま請求を行うべきなのか検討の余地があります。
まず、請求先の会社に対する返済が既に完了している場合については、すぐに請求を行って問題がないと考えられます。
複雑なのは、その会社に対する債務がまだ残っているケースです。
債務整理手続をとると、信用情報機関にその旨が登録されることになります。
完済している過払い金の請求は、債務整理ではないので信用情報に登録されることはありません。
他方で、返済中に過払金の請求をする場合は少し複雑です。
2 手続中は信用情報に登録される可能性
返済中に過払い金の請求をする場合、基本的には返済を一度ストップすることになります。
すると、形式的には返済が滞ることになるので、この時点で信用情報に登録される可能性が否定できません。
3 過払い金が戻ってくるのか、債務が残るのか
手続が終了し、残っていた借金がなくなり、過払い金が戻ってきたという場合、そもそも返済すべき債務はすでになかったということになりますので、信用情報には登録されることはないです(手続中に登録されていたとしてもその情報は消えることになります。)。
他方で、借金は減ったけれども、なくなりはしなかったという場合は、結果的には借金の整理を行ったという扱いになりますので、その旨が信用情報に登録されることになります。
4 完済してから請求したほうが安全だが、例外もある
このように、信用情報に登録されることを避けたいという話であれば、完済してから過払い金の請求をした方が安全ということになります。
ただ、以前完済したことがあり、再度借り入れた債務を今も返済している場合などは、以前完済した時点から10年が経過することで時効になってしまうこともあり得ます。
すると、今の債務を完済するまで支払いを続けている間に時効になってしまうということもあり得るので、このような場合は悩ましいことになります。
いずれにしても、過払い金をいつ請求すべきかという点は、取引状況によっても異なってくることがありますので、請求のタイミングについて、すぐに弁護士に相談することが大切です。
時効の援用が認められなかったときはどうすればいいか
1 時効が成立していないケース
時効が成立すると考えて時効の援用をしてみたものの、実はまだ時効が成立していなかったということがあります。
例えば、単純に最終取引からまだ時効が成立するほどの期間が経過していなかった場合や、すでに裁判を起こされており、確定判決が出ていた場合です(この場合判決の確定から10年経過しないと時効になりません。)。
時効が成立していないのであれば、当然債務が残っているということになり、これをどう支払っていくかという話になってきます。
2 債務整理手続をとるか否か
残っている債務の支払いについては、利息や遅延損害金を含めて一括で支払うのが原則です。
もし経済的にそれが可能なのであれば、払ってしまうというのが基本的な流れでしょう。
一括で支払うのが難しい場合、分割払いの交渉をすることになるかと思います。
ご自身で交渉するというのもありですし、弁護士に依頼して任意整理手続をとるのもよいでしょう。
弁護士に依頼することで以後の利息・遅延損害金はなしにしてもらえたり、本来の支払時期から相当な期間が経過していて、すでに発生している利息等が相当高額になっていたりする場合については、その部分についてのカットにも応じてもらえることがあります(ある程度まとまった金額を支払えると応じてもらえることが多いです。)。
3 任意整理での支払いが困難な場合
一括での支払や任意整理による分割での支払も困難という場合には、自己破産や個人再生の手続を検討することになります。
4 時効期間が経過するまで何もしないという選択肢はあり得るか
一度時効の援用をする旨債権者に連絡している場合は、債権者としても以後何らかの対応をしてくると思いますので、時効期間が経過するまで何もせずに待つというのは現実的ではないでしょう。
債権者に連絡をする前に時効期間が経過していないことを把握した場合については、時効期間が経過するまで何もしないということもあり得ます。
もっとも、もし時効期間経過前に債権者から裁判を提起される等の対応をとられた場合、時間が経過した分利息(遅延損害金)の支払いが増える可能性があるというリスクは踏まえる必要があります。
任意整理した場合の月々の返済額
1 任意整理をすると月々の返済額が変わる
一般的に任意整理をするメリットは、月々の返済額を下げられることが多いということや、将来利息のカットをしてもらえることが多いという点です。
特に、現状の返済額だともう支払っていけないという方からすると、月額をどの程度下げられるかという点が最重要になるかと思います。
最近では任意整理をした場合の月々の返済額について、簡単なシミュレーションを行えるサイトなどもあります。
2 シミュレーションどおりに任意整理できるか
任意整理を行うと、おおむね3年(36回)~5年(60回払い)払いで以後の返済をするという合意に至ることが多いです。
そのため、簡易なシミュレーションでは、総債務額を60で割った金額が月々の返済額になるという結果になることが多いようです。
では、このシミュレーションどおりに話が進んでいくかという点ですが、結局はケースバイケースです。
債権者がそもそも60回は長期すぎて応じてくれないケースや、これまでの返済期間等によっても対応が変わってくるためです。
3 どういった要因があると不利になるか
多くの消費者金融、クレジットカード会社は任意整理に応じてくれますが、具体的にどのように対応するかについては、社内で方針が決まっています。
特にこれまで問題なく返済していた債務者であっても原則36回払いまでしか認めていないという会社もあれば、事情によっては10年近い分割払いにも応じてくれるケースもあります。
また、これはどの会社についても全般的に言えることですが、これまでに返済していた期間が短いと、債権者からすると利息収入をほとんど得られていないわけですから、任意整理をしても短期間での支払いしか認めてくれないことが多いです。
これらの個別具体的な見込みについては、債務整理案件を多く取り扱っている弁護士であれば、これまでの経験から的確な予測・判断を行うことができます。
まずは弁護士に相談し、任意整理した場合の見込みを確認することが大事になるでしょう。
債務整理を自分でする場合と弁護士に依頼する場合の違い
1 自分で債務整理をすることはできるのか
債務が多額になってしまい、整理をしたいけれども、弁護士費用を準備するのも難しいから自分で整理をすることはできないだろうか、と考えることがあるかと思います。
では、そもそも自分で債務整理をすることはできるのでしょうか。
2 自己破産、個人再生は自分で行うメリットがない
債務整理といっても、自己破産や個人再生のような裁判所を介した手続もあれば、債権者と直接交渉を行う任意整理もあります。
自己破産、個人再生もご自身で行うことはできますが、手続が複雑なため独力で行うことは現実的に難しく、また、自身で申立てを行う場合、裁判所へ納める費用が弁護士に依頼した場合と比べて高額になることが多いため、結局のところ費用の節約の効果もあまり期待できません。
そのため、自身で債務整理を行えるかどうかを考える場合、基本的には任意整理を自分で行えるかどうかという話になるかと思います。
3 任意整理は自分でできるのか
任意整理は最終的に各債権者が応じてくれるかどうかの問題になりますので、一概に回答が出せるわけではないですが、一定の範囲であればご自身で交渉を行っても応じてくれることがあるかと思います。
ただ、弁護士に依頼した場合と同等の条件を引き出せることは非常に稀です。
弁護士に依頼した場合、(例外はあるものの)将来的な利息の支払いをなしにしてもらい、元金を5年程度の長期分割払いにしてもらうといった交渉が可能です。
しかし、自身で交渉を行った場合に利息をカットしてもらうことは困難です。
なぜこのような差が出るのかというと、交渉力の問題もありますが、やはり自分自身で状況を訴えかけるよりも、第三者である弁護士が主張する方が客観性・信用性があると考えられること、また、弁護士に依頼しているという事実自体が窮状を示す根拠になっているという点が挙げられます。
4 大幅な譲歩を引き出すには弁護士に相談
このように、利息のカットなど債権者に大幅な譲歩を求める場合はやはり弁護士に依頼するべきだということになります。
1か月だけ返済を遅らせてほしい、といった要望であれば、自分で交渉するという選択肢もあるかと思いますが、基本的にはまず弁護士に相談すべきだということになるでしょう。
任意整理を依頼した場合に要する期間
1 任意整理をした場合いつから返済開始になるのか
任意整理を弁護士に依頼すると、交渉がまとまるまでの間はいったん返済がストップすることになります。
そのため、交渉がまとまった月、あるいはその翌月等から、新たに決まった金額での返済が再開することになります。
2 任意整理の交渉がまとまるまでの期間
任意整理の交渉が成立するまでの流れは下記のとおりです。
⑴ 弁護士と契約
弁護士との間で契約書の取り交わし等を行います。
⑵ 受任通知を発送
契約を取り交わしたあと、任意整理を行うことになる会社に対して、弁護士から受任通知を発送します。
受任通知とは、以後弁護士が間に入って交渉を行うということを通知する書類であり、これが届くと相手方は一部を除き直接債務者に対して連絡をとることができなくなります(代理人である弁護士に対して連絡することになります。)。
したがって、これ以降は支払いの督促が止むということになります。
⑶ 債権者から債権情報の開示、弁護士費用の積み立て
任意整理の交渉を行うためには、現在どれだけ債務が残っているのかを把握する必要があります。
そのため、債権者側から現在の債権額を開示してもらうことになります。
この債権情報の開示に要する期間は、債権者次第ではありますが、数週間から1か月程度になることが多いです。
また、この間弁護士費用のお支払いをしていただくことになります。
一括払いでもよいですし、分割払いでの対応も可能です。
分割払いの場合の回数・金額ですが、任意整理後に返済することになる見込み額を毎月積み立てるケースが多いです。
これにより、任意整理後にその金額を毎月支払っていけるかどうかのシミュレーションにもなるためです。
⑷ 交渉
債権情報の開示、弁護士費用の積み立てが完了した後で、弁護士が各債権者との間で交渉を行います。
交渉自体は1か月ないし2か月程度で完了することが多いです。
⑸ まとめ
以上のように、任意整理に要する期間は相手方のあることなので一概には言えませんが、もし弁護士費用の支払いが依頼から1~2か月以内に済むようであれば、3か月程度で任意整理は完了することになります。
弁護士費用の積み立てが3か月以上かかるようだと、それに応じて任意整理が完了するまでの期間は伸びることになります。
弁護士に債務整理を依頼した場合の流れ
1 弁護士に依頼するお金がない?
近年弁護士の数は急増していますが、それでもまだまだ弁護士の敷居が高いと感じている方は多いようで、“ただでさえ借金に苦しんでいるのに弁護士に依頼するようなお金なんてない”と考えてしまう方が少なくありません。
債務整理を検討されている方が金銭面で悩んでいるのはある意味当たり前のことですし、弁護士も当然そのことは認識しています。
では、依頼者はどのようにして弁護士費用を捻出するのか、ということになりますが、多くの事務所では弁護士費用の支払いについて分割払いを認めており、債権者への返済と重複する期間が生じないように調整しています。
これにより、無理なく弁護士費用を支払うことができるようになるのです。
2 弁護士に依頼した後の流れ
次に、弁護士に依頼した場合に、具体的にどのような流れで手続きが進んでいくのかをご説明いたします。
債務整理のご依頼は、いくつか種類がありますが、基本的には同様の流れになります。
⑴ 契約手続を行い、弁護士が受任通知を送付する
まず、弁護士と契約書の取り交わしを行います。
取り交わしが終わりますと、弁護士から各債権者に対して、債務整理手続の受任通知が発送されます。
受任通知とは、弁護士が依頼者から依頼を受けた旨、各社に対して通知するもので、これにより各社が依頼者である債務者と直接連絡をとることは原則としてできなくなります。
また、受任通知には何らかの債務整理手続をとる旨が記載されておりますので、ひとまずこれによって“しばらく返済を待ってもらう”という状態が生まれます。
⑵ 弁護士費用の支払い
このように、各社への返済がひとまずストップしますので、収支状況にある程度余裕が生じることになります。
この余裕が出た分を弁護士費用として毎月お積み立ていただくことで、弁護士費用の支払いを行います。
毎月のお積み立ての金額は、収入状況、借入状況等に照らして決められますが、おおむね半年以内で弁護士費用を賄えるように調整することが多いです。
また、任意整理手続や個人再生手続のように、手続後に返済を行うことが予定されている場合については、その見込み返済額を毎月お積み立ていただくことがあります。
これを継続いただくことで、依頼者の方にとっては返済のシミュレーションになりますし、弁護士にとっても以後返済を行っていけるということをきちんと主張していくことができます。
⑶ 具体的な手続
数か月お積み立てを継続していただき、弁護士費用を賄うことができましたら、ご依頼いただいた債務整理の具体的な手続(各社との交渉や、裁判所への申立て等)に入っていくという形になります。
なお、弁護士費用のお積み立て中も、スムーズに交渉や申立ての手続に入っていけるよう、準備は進めていくことになります。
3 弁護士への相談はお気軽に
このように、今借金に苦しんでいるからといって、弁護士に依頼するお金を捻出できないということにはなりませんので、ぜひお気軽にご相談いただければと思います。
いつ弁護士に債務整理を相談すればよいか迷われている方へ
1 債務整理の相談に適切なタイミングはあるのか
借金が苦しいけれども弁護士に相談していいのかどうかわからない、という不安があって相談に踏み切れない方がいらっしゃいます。
しかし、機が熟さないと弁護士に相談してはいけないなどということはなく、“弁護士に相談する”という選択肢が浮かんだのであれば、その時が相談のタイミングだと思います。
もちろん、弁護士に相談した結果、依頼に至らないということもあり得ます。
しかし、だからといって相談すべきタイミングではなかったということにはなりません。
その時点では依頼に至らなかったとしても、現状のまま返済を続けるのがいいのか、頃合いを見て依頼をする方がいいのか等、今後どうすべきかについての見通しがつき、次にいつ相談を行えばいいのかもはっきりしますので、不安を抱えながら返済を続けるよりもはるかに前進することができています。
ちなみに、依頼に至らなかったら弁護士に迷惑ではないか、とお気を使われる方もいらっしゃいますが、迷惑だということはありませんし、怒るような弁護士もいないはずですので、気になったらすぐに問い合わせを行うべきです。
逆に、相談に行くのが遅すぎたために手段が限られてしまうということもあり得るので、そうなってしまうと“もっと早くに相談しておけばよかった”と後悔することにもなりかねません。
2 相談が遅れてしまうことのデメリット
借金で苦しい状況にあるにもかかわらず、弁護士に相談しないままでいると、借金を返すためにさらに借り入れを増やすという悪循環に陥ることがあります。
そうなると、総債務額はどんどん膨らんでいく一方です。
総債務額が増えてしまうと、もはや任意整理で解決することができなくなってしまい、自己破産(あるいは個人再生)しか選択肢がなくなってしまった、ということにもなりかねません。
破産が悪いということではないのですが、たとえば自動車など一定の資産を保有している場合、任意整理であれば自動車を残しつつ手続を進められるのに、自己破産だと自動車を手放さなければならない可能性があるなど、やはり任意整理と比べると制限が出てきます。
いずれにしても選択肢が狭まることによるメリットはないのですから、相談を遅らせることにメリットはありません。
また、相談が遅れて、返済自体が止まってしまったりすると、最終的には給与の差し押さえを受けることもあります。
こうなってしまうと、借金の事実を勤務先に知られることとなってしまいますし、なにより自身の手元に入る収入が大きく減ってしまうわけですから、以後とり得る選択肢はかなり制約されてしまいます。
3 早期相談のメリット
早期の相談をするメリットは、一般的に早期に依頼をした方が経済的なプラスが大きいということが挙げられます。
債務整理のご相談にいらっしゃる方の中には、ほとんど毎月利息を払っているだけという方も少なくありません。
多くの場合、任意整理をすれば以後元金のみを返済すればよくなります。
すると、1か月依頼するのが早ければ、その1か月に支払った利息分を支払わなくてもよかった、ということになってくるため、その分生活再建も早くなるということができます。
債務整理が家族に知られてしまうのかご不安な方へ
1 債務整理の手続によって変わる
借金でお悩みの方の中には、家族に知られずになんとか解決したいとお考えの方もいらっしゃるかと思います。
借金問題を解決していくことを、一般に「債務整理」と呼びますが、一口に債務整理といっても、手続はいくつか種類があり、どの手続をとるかによって、ご家族に秘密にできるケース・できないケースが変わってきます。
ここでは、それぞれの手続きについて、家族に秘密にできるかどうかを説明していきます。
2 任意整理ならば家族に知られずに手続をとれるか
債務整理の手続の1つである任意整理という手段は、家族にばれずに行えるとよく言われます。
任意整理は裁判所を通す手続ではなく、弁護士が各債権者と個別に交渉を行うという手続であり、一度依頼してしまえば基本的に弁護士と債権者間の連絡で話が進んでいくので、ご家族に債務整理をしていることを知られる契機はありません。
もっとも、債権者によっては裁判を起こしてくることもあります。
その場合には、弁護士に依頼していても裁判所からの書類が自宅に届いてしまうため、それをきっかけにご家族に知られる可能性はあります。
また、ご家族が保証人となっている債務がある場合に、その債務について任意整理を行おうとすると、債権者は保証人であるご家族に対して支払いを求めることになりますので、どうしてもご家族に知られるのを防ぎたいということであれば、ご家族が保証人となっている債務については、整理の対象から外すことになります。
3 再生、破産の場合
再生、破産の手続は、裁判所を使った手続となります。
そして、いずれの場合でも手続をとる本人の収支状況だけでなく、家計全体での収支状況を報告する必要があります。
つまり、家計を同じくしている(通常は同居している)ご家族については、収入・支出を明らかにしなければならないため、基本的には同居のご家族については積極的に手続に協力してもらう必要があります。
東京地裁の運用では、手続を行う本人以外の給与明細等の資料がなくとも手続を行うことができる場合がありますが、だからといってご家族に秘密で進めることは事実上難しいでしょう。
なお、収支に関する報告が必要なのはあくまで家計を同じくしている家族なので、すでに親元から独立して一人暮らしをしている場合(家計が別になっている場合)などは、特にご家族の収支を報告する必要もないため、ご家族に知られずに手続を行えます。
弁護士費用が準備できるか不安な方へ
1 弁護士に頼むお金が準備できない
“ただでさえ借金に追われていて返済が厳しいのに,弁護士費用まで準備することなんてできそうにない”とお考えの方は多く,弁護士に相談するという選択肢を排除していることがあります。
たしかに,各社への返済と弁護士費用のご準備を同時並行的に進めるとなると,難しいケースも多いと思います。
ですが,多くの法律事務所では,ご依頼された後はいったん各社への返済はストップさせ,弁護士費用のみを支払ってもらうという形をとっています。
したがって,借金の返済と弁護士費用の支払いが重複することは基本的にないので,その点はご安心いただければと思います。
2 弁護士費用の分割払いも可能
“とはいえ,弁護士費用は高そうだしやっぱり払えそうにない”と思われるかもしれません。
弁護士費用の総額がいくらになるかはご相談の内容によって変わってきますが,基本的に弁護士費用は分割払いが可能です。
そのため,一括で準備できないとしても,無理のない範囲で弁護士費用を毎月お支払いいただくことで,弁護士に依頼することが可能となります。
3 弁護士に依頼することで弁護士費用を上回る利益があるのか
費用をかけて債務整理するのだから,当然費用を上回る利益がなければ,依頼をするメリットがありません。
どのくらいの利益があるのかについては,それぞれの債務状況や,選ぶ手続によって変わってきますので,一概に言うことはできませんが,弁護士も依頼者の方にとって利益になるよう活動したいという思いは同じですので,メリットがないと思われる手続を進めることはありません。
ご相談の際には,その手続をとることによってご自身にどのようなメリットがあるのかどうかをよく弁護士に確認し,きちんと納得ができてからご依頼されるといいでしょう。
逆に,弁護士に説明を求めてもきちんと説明をしてくれなかったり,メリットがわからなかったりという場合には,今一度債務整理手続をとるべきなのかどうか,よく考えたほうが良いです。
よくわからないまま手続を進めた結果,思ってもみない状態になってしまったというのは,ご本人にとっても弁護士にとってもよくない話ですので,きちんと納得して話を進めるというのは非常に大切です。
債務整理の問題は誰に相談すべきか?
1 借金問題は身近な人に相談すべきか
消費者金融や銀行からのお借入れが膨らんでいる、クレジットカードの分割払いがたまっている等々、借金の返済に悩んでいるという方は多いと思いますが、中には相談したいけれども誰に相談すればいいのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
ご友人やご家族などの身近な人に相談するという方法がまず思いつくかもしれません。
しかし、そうした方々が必ずしも借金問題に詳しいということもないでしょうから、相談することで問題が解決する可能性はあまりないでしょう。
特に、ご友人などの場合、借金問題に対するイメージは人それぞれ大きく異なりますから、場合によっては今後のその方との関係性に影響が出かねません。
ただ、ご家族に相談した結果、返済のための資金援助をしてもらえるという可能性があり、それによって問題が解決することはあるかもしれません。
2 弁護士への相談
借金問題を「解決」するのであれば、その道のプロである弁護士に相談するのが最も端的な手段といえるでしょう。
まず、弁護士には守秘義務がありますので、弁護士への相談内容が外部に漏れるという心配はございません。
そのため、仮に相談の結果依頼しないという結論になったとしても、それによるリスク(デメリット)はないといえます。
なお、ケースにもよりますが、ご依頼に至った場合でも、ご家族に知られることなく、借金問題を解決することもできることもあります。
また、弁護士に相談すれば、借金の額、収入の状況等、現在おかれている環境を総合的に考えて、最適な解決方法の助言を受けることができます。
自己破産、個人再生、任意整理といったいずれの手続を選んだとしても、基本的には現状のまま返済を続けるよりも有利な内容にしていくことができるので、まずは一度弁護士に相談してみるのが望ましいでしょう。
3 どの弁護士に相談したらいいのか
弁護士に相談したくても、法律事務所が多すぎてわからないということもあるかと思います。
法律事務所の探し方については別の項でご説明させていただいておりますが、まずはその弁護士(法律事務所)が債務整理を重点的に取り扱っているかどうかを確認すべきです。
また、債務整理の法律相談については無料で行っているところも多いので、複数の事務所に相談し、比較してみるのもいいでしょう。
債務整理における弁護士の選び方
1 弁護士はそれぞれ取扱い分野が違う
債務整理の悩みを弁護士に相談しようと思い立っても、「でもどの弁護士に相談すればいいのだろう」とまた悩ましい問題に直面してしまうことがあります。
たしかに、弁護士と普段から接する機会が多いという人はあまり多くはないでしょうし、一生に一度接する機会があるかどうかという方も少なくないでしょう。
ところで、意外かもしれませんが、弁護士にもそれぞれ得意とする分野もあれば、あまり取り扱っていない分野もあります。
テレビドラマなどで刑事弁護をしている弁護士や離婚問題に取り組んでいる弁護士を見ることがあるかと思いますが、弁護士なら誰でもあのような活動をしているというわけではないのです。
2 有名=万能ではない
このような実態は、しばしば医師の業界に例えて説明されることがあります。
例えば、風邪を引いたときに整形外科へ行く人はいないでしょうし、眼に異常を感じている人が内科に行くということもないかと思います。
弁護士の業界もこれと同じで、それぞれ得意な分野があるので、刑事弁護をメインにしている弁護士もいれば企業法務をメインにしている弁護士もいます。
そのため、刑事弁護で有名な弁護士であったとしても、債務整理の分野はほとんど取り扱ったことがないかもしれませんし、逆もまた然りです。
したがって、債務整理の悩みを抱えた方が弁護士を探すにあたって大事になるのは、その弁護士が債務整理の分野を得意としているかどうかをチェックすることです。
3 債務整理にも種類がある
債務整理の分野を得意としているかどうかに注目して弁護士を探せば、基本的には問題ないかと思います。
ただ、さらにいえば、一口に債務整理と言っても、任意整理、個人再生、自己破産と、色々な手続きがあります。
弁護士によっては、自己破産の経験は多いが個人再生の経験は少ないといったこともあり得ますので、もしご自身がどの手続を行いたいのか(どの選択肢があり得るのか)わかっている場合には、その手続を得意としているかどうかにも着目して弁護士を探せば、より目的に合致した弁護士に巡り合えるでしょう。
債務整理を依頼するタイミング
1 債務整理のタイミング
東京にお住まいの皆さまの中には、借金で苦しんでいて、弁護士に債務整理を依頼した方がいいのではないかと考えている方もいらっしゃるかと思います。
いつ弁護士に債務整理を依頼するべきなのかという問題ですが、以下のような場合には早急に相談・依頼することをお勧めします。
⑴ 借金が減らないとき
高い利息を支払うのがやっとで、毎月の返済を行っても、元金を減らすことができないときは、債務整理を検討する必要があります。
特に今後も収支の状況が改善する見込みがないような場合には、依頼の必要が高いといえるでしょう。
⑵ 借金の返済のために借金をしているとき
借金の返済ために借金をしている状況であれば、⑴の場合以上に返済が困難になっていることがうかがわれます。
このような状況に至ったときは、やはり収支の改善が見込めないのであれば弁護士に債務整理を依頼するべきでしょう。
借金返済のために借金を行っているかの基準として、「債権者が3社以上ある」という基準が挙げられることがありますので、これも参考にするとよいでしょう。
⑶ 支払が遅れ、取り立ての電話や督促が頻繁に来るとき
取り立ての電話や督促が頻繁に来ると、非常に不安で、怖い思いをされるかと思います。
しかし、弁護士に依頼すると、弁護士から債権者への通知によって取り立ての電話や督促が止まるので、ひとまず電話や督促による不安感は解消されるかと思います。
したがって、取り立ての電話や督促が頻繁に来る段階まで来ているならば、即座に債務整理を依頼すべきといえます。
2 債務整理のタイミングを逸することで生じるリスク
⑴ 債務整理の選択肢の限定
債務整理の適切なタイミングを逃してしまうと、本来であれば任意整理が可能だった案件であっても、自己破産しかできない状態になってしまうということがあります。
さらには、親族からの援助も期待できない状況に陥ってしまい、自己破産のための費用さえ支払えなくなる可能性もあります。
⑵ 強制執行
借金の滞納をそのままにしてしまうと、訴訟を起こされ、強制執行されてしまうおそれもあります。
典型的なのが給与の差押えであり、給与を差し押さえられてしまうと勤務先に借金のことが知られてしまう上、毎月手元に入ってくるお金が減ってしまうということになります。
⑶ 過払い金返還請求権の時効消滅
債務整理の過程で、債権者に対する過払い金があることが発覚したとしても、依頼のタイミングが遅れてしまうと、過払い金返還請求権が10年の時効にかかって消滅してしまうリスクがあります。
3 最後に
弁護士に相談すると多額の費用がかかるというイメージを抱かれている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、弁護士法人心では、相談は無料で、弁護士費用も分割払いで借金の整理のご依頼を受け付けております。
借金でお困りの場合には、弁護士法人心 東京法律事務所にご相談ください。
債務整理における弁護士と他の専門家の違い
東京で債務整理をしようと考えた場合、どのような資格を持った人に相談するのが適切でしょうか。
債務整理を行う専門家として、まず弁護士が考えられます。
その他、債務整理を行うことのできる専門家としては、司法書士がいます。
しかし、司法書士が債務整理をすることについては、以下のとおり大きな制限や問題点等がありますので、注意が必要です。
- 1 まず、すべての司法書士が相談を受けることができるわけではありません。
司法書士のうち、法務大臣の認定を受けた認定司法書士だけが一定の範囲の相談を受けることができます。
- 2 司法書士は、過払い金や借金の額が140万円を超える案件について、代理人となることができないので、過払い金等が140万円を超える可能性がある場合には、弁護士に依頼する方がいいでしょう。
なお、東京でも、一部ではありますが、法律に違反して、本人のふりをして書面を作成したり、交渉をしたりする司法書士もいたようなので注意が必要です。
- 3 司法書士は、140万円以下の案件でも、上訴されれば代理権を失います。
司法書士が代理人となって訴訟を行い、判決が出た場合でも、より上級の裁判所に不服の申立て(上訴)がなされると、司法書士が代理人を続けることはできなくなります。
そのため、あらかじめ争いが予想される場合には、140万円以下の案件であっても、弁護士に依頼した方がよいでしょう。
- 4 司法書士は、自己破産や個人再生の案件では書面作成ができるのみで代理人にはなれません。
そのため、裁判所との法律の解釈が問題となる複雑なやり取りや債権者との対応を債務者自らが行わなければなりません。
また、弁護士であれば、裁判官との面談に同席して、依頼者の方に代わって、事情の説明等をすることができますが、司法書士が裁判官との面談に同席することはできません。
- 5 司法書士が自己破産の申立書や個人再生の申立書を作成した場合、破産管財人や民事再生委員が選任されることになり、数十万円の費用が余分にかかる可能性があります。
弁護士が代理人となっている場合には、案件によっては破産管財人や民事再生委員が選任されずに簡易な手続で進むことがありますが、司法書士が書類を作成している場合にはそうならないため、より多くの金銭負担がのしかかることもあるので、注意が必要です。
- 6 以上のような制限や問題点があるにもかかわらず、それらの説明をせずに、弁護士と同じように対応できるかのように装い、しかも、弁護士より費用が安いかのように装って、依頼を受けようとする司法書士もいるので、注意が必要です。
弁護士法人心 東京法律事務所は、東京駅から3分、日本橋駅から2分のところにあり、債務整理の案件には力をいれて対応させていただいておりますので、借金問題でお困りの際はご相談ください。
債務整理に関する各手続の概要
1 破産手続
⑴ 破産手続の内容
破産手続とは、原則として負債のすべてを0にしてしまう手続です(ただし、税金や養育費といった一部の負債に関しては0になりません。)。
この破産手続では、原則として負債のすべてを0にできる一方で、持っている財産を原則としてすべて手放す必要があります(もっとも、例外的に手元に残すことができる財産があります。)。
⑵ 同時廃止と管財事件
破産手続を行う際、簡易な手続と複雑な手続があります。
簡易な手続を同時廃止といいます(簡易とは、書面審査のみで手続が終わるという意味で理解していただければ分かりやすいと思います。)。
たとえば破産者が高価な財産を持っておらず、かつ借金の増えてきた経緯が悪質でない場合には同時廃止が認められることがあります。
一方で、破産者が不動産などの高価な財産を持っていたり、ギャンブルが原因で借金を増やしてしまったりしたような場合には、書面審査のみでは不十分と判断され、管財事件となることがあります。
管財事件となると、破産管財人が裁判所から選任され、その破産管財人とも協同して手続を進めていくことになります。
⑶ 費用について
裁判所に納める費用は、同時廃止であれば2万円程度です。
他方で、管財事件になると、破産管財人の報酬にあたる管財費用を捻出する必要がありますので、最低でも約20万円、場合によっては40万円以上準備する必要が出てきます。
2 個人再生手続
⑴ 個人再生の内容と特徴
個人再生とは、各債権者に対する借金の金額を大幅に減額し(借金の額次第ですが、5分の1になることが多いです。)、その減額された金額を各債権者に対して原則として3年かけて支払っていくという債務整理の方法です。
この個人再生の特徴として、破産手続と違って自宅や車といった高額な財産を手元に残せる可能性があることが挙げられます。
⑵ 個人再生手続の利用に関する制限
個人再生は、借金の総額が5000万円を超えてしまう場合には利用することができません(ただし、住宅を手元に残すための返済計画を立てる場合には、住宅ローンの金額をこの5000万円から外すことができます。)。
また、個人再生手続はあくまで減額した借金を債権者に支払い続けることが前提になるわけですから、毎月の支払いが困難であると判断されてしまうほどに収入が不安定である場合等には利用できない場合があります。
東京に弁護士は数多くいますが、大事な自宅や財産を手元に残しつつ債務整理を行うためには、個人再生に精通した弁護士のいる法律事務所に事件を依頼することが極めて重要になってきます。
3 任意整理
任意整理は、各債権者と交渉を行って、将来利息をカットしてもらって元金のみの支払いにすることや、5年程度の長期間での分割払いを求めていく債務整理の手法です(5年程度というのはあくまで目安です)。
任意整理は裁判所に対して申立てを行う手続ではないので、必要な資料は破産や再生に比べて少なく、簡易な手続であるといえます。
さらに、自宅や車といった高額な財産を手元に残せる可能性があることは、個人再生と同様です。
4 過払い金返還請求
利息制限法に違反する貸付を受けて返済を続けていると、元本と支払うべき利息の限度の金額を超えて返済しているということがあります。
この超えてしまった部分を取り返すことが過払い金の返還請求です。
過払い金が発生しているかどうかを判断するためには、貸金業者から取引履歴を取り寄せて、借入れと返済についての正確な金額と日付を確定する必要があります。
5 まとめ
借金の問題を解決するためには、債務整理の得意な信用できる弁護士に早めに相談することが大切です。
東京で債務整理の件でお悩みの方は、お気軽に弁護士法人心 東京法律事務所にご相談ください。
債務整理における弁護士法人心の強み
1 債務整理と東京の弁護士
東京は日本で最も弁護士の数が多く、実に1万6000人以上の弁護士が東京で業務を行っています。
その数は日本の弁護士の総数の約半数を占めています。
債務整理の依頼も非常に多く、東京の弁護士に債務整理を依頼した方も多数いらっしゃるものと思われます。
2 債務整理の事件において弁護士が行う業務
債務整理の事件において、弁護士の行う業務は、依頼者の方から資産状況や借金が増えてきた経緯等について聞き取りを行い、必要な資料を揃え、債権者と交渉をする、あるいは裁判所に対して申立てを行う等、多岐にわたります。
これらをなるべく早く、そして正確に行うことが弁護士に求められる能力であるということができます。
3 一般の事件と債務整理の事件との違い
一般に弁護士の仕事といえば、当事者間の法的な紛争を解決することです。
つまり、当事者同士の主張が対立している状況であるといえます。
他方、債務整理の事件は、必ずしも主張が対立しているわけではありません。
また、複数の債権者を相手とすることが多く、上記のような当事者同士の1対1の対立状況とは性質が異なっています。
4 債務整理の事件の特徴
債務整理は1つの手続のミスや進行の遅れが致命傷になることがあります。
そのため、ほとんど債務整理の経験がないような弁護士に債務整理の依頼を行うことは少々危険といえる場合もあり得ます。
特に、東京の裁判所においては、破産事件や民事再生事件を取り扱う専門の部署が存在し、その運用は他の地域には存在しない非常に特殊な部分もあります。
したがって、債務整理を東京の弁護士に依頼するのであれば、豊富な経験を有する法律事務所の弁護士を選ぶことが問題解決への近道ということになります。
5 債務整理における弁護士法人心の強み
弁護士法人心には、債務整理の事件を中心に扱い、豊富な経験を有する弁護士が多数在籍しています。
東京には多くの弁護士がおりますが、その中でも多くの事件のご依頼をいただいており、依頼者の方から選ばれ続けています。
また、そのことに慢心せず、毎月の会議や勉強会を通して、日々レベルアップできるよう取り組んでいます。
弁護士法人心 東京法律事務所は、八重洲にあり、東京駅から徒歩3分程度の距離です。
東京で弁護士に債務整理を依頼するのであれば、弁護士法人心 東京法律事務所にお気軽にご相談ください。
東京での自己破産の特徴
1 東京地裁民事第20部について
日本で最も規模の大きい地方裁判所が、東京地方裁判所(「東京地裁」と略します)であることは知られていると思いますが、東京地裁には複数の専門部が設置されています。
そのうち、債務整理の手段である破産や民事再生といった手続きを専門に取り扱う部署が、東京地裁民事第20部です。
東京地裁民事第20部には、他の地方裁判所には見られない独特の運用が存在しています。
2 東京での自己破産の特徴
⑴ 即日面接制度
東京地裁民事第20部には非常に多くの破産や民事再生の申立てがなされます。
このような実態にかんがみ、適正かつ迅速に手続きを進めるために、即日面接という制度が設けられています。
即日面接は、弁護士が代理人となって申し立てる個人の破産であること、免責不許可事由や財産の隠匿といった問題が存在しない事件であることといった一定の条件が満たされる場合に実施されるもので、破産の申立後に申立代理人である弁護士が裁判官と面談を行うというものです。
この即日面接を通じて、裁判官が同時廃止とするか、管財事件とするかの判断を行うことになります。
同時廃止であることに問題がないと判断されれば、即日面接が行われた日の午後5時に同時廃止決定がなされます。
即日面接制度においては、裁判官からの質問に対し、申立代理人が口頭で説明することとなっており、基本的に裏付け資料の提出が求められません。
申立代理人への信頼が前提となっている手続であり、東京地裁民事第20部等わずかな裁判所に特有の手続きです。
しかし、後になって虚偽の説明であることが発覚したりすれば、当然のことながら免責不許可となってしまう可能性が高まります。
⑵ 個人破産における財産の換価基準
東京地裁民事第20部では、在京三弁護士会との協議に基づき、財産の換価基準を定めています。
換価とは、破産管財人が申立人の保有していた財産を売却することであり、自己破産をする方はその財産を手放すことになります。
例えば残高が20万円以下の預貯金や処分見込価額が20万円以下の自動車といった一定の範囲の財産は、破産管財事件になったとしても売却されず、手元に残すことができます。
そのため、破産したからといってすべての資産を手放すわけではありません。
どこまでの範囲で資産を手放すことになるのか、きちんと見通しを立てておくことが大切です。
3 東京での債務整理をお考えの方へ
東京には多数弁護士がいますが、債務整理を適切に行うには、債務整理に関する法的な知識だけではなく、裁判所の運用についても詳しい弁護士に相談することが大切です。
東京で債務整理をお考えの方は、豊富な解決実績を有する当法人の弁護士までご相談ください。
債務整理に関する相談先
1 債務整理の相談相手
債務整理は、大きく「任意整理」「個人再生」「自己破産」の三つに分けられます。
借金への対応としては、他にいわゆる「おまとめローン」というものもあります。
つまり、相談相手としては、弁護士、司法書士のほかに、銀行等の貸金業者も含まれてくると言えます。
2 貸金業者への相談
複数の業者から借入をしている方について、債務を一本化するのが、おまとめローンです。
おまとめローンのメリットとしては、「どこからいくら借りているのかわからない」といった状況が整理されることや、弁護士報酬等の費用がかからないことが挙げられます。
ただし、銀行等の貸金業者は利息によって収益を上げているわけなので、貸金業者に相談し、おまとめローンにした場合、利息がなくなることはありません。
その結果、弁護士や司法書士に相談した場合と比較すると、返済総額はそれほど減らない場合が多いようです。
3 司法書士への相談
司法書士は、書面作成を行うことはできますが、認定司法書士でない限り、代理人としての活動をすることはできません。
また、認定司法書士であっても、訴訟代理人として活動できるのは、簡易裁判所までです。
これは、個人再生手続や自己破産手続といった法的手続を利用する際の支障となり得ます。
また、140万円を越えた債務や過払い金がある場合には、認定司法書士であっても、代理人としての業務を行うことができません。
4 弁護士への相談
弁護士の場合、司法書士に課せられているような制限はありませんので、金額を問わず依頼を受けることができます。
また、法的手続を選択した場合には、代理人として活動することができます。
裁判所でも、弁護士が代理人として活動する場合と、司法書士がサポートしている場合とでは、運用が異なる場合があり、弁護士が代理人になることで簡易迅速に手続きを進められる場合も少なくありません。
5 債務整理をお考えの方はご相談ください
弁護士法人心 東京法律事務所では、東京とその周辺にお住まいの方からの債務整理のご相談について、弁護士が対応しております。
以上のとおり、金額などに制限されることなくご相談いただけますので、債務整理をお考えの方は、弁護士法人心 東京法律事務所までご相談ください。