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家賃を滞納しているのですが、自己破産で免責されますか?

  • 文責:所長 弁護士 石井浩一
  • 最終更新日:2022年12月2日

1 自己破産すると滞納している家賃はどうなるのか

結論からいうと、破産手続の開始決定前に滞納している家賃は、自己破産による免責の対象ですので、支払いをする必要は無くなります。

他方で、破産手続の開始決定後に発生する家賃については、免責の対象とはされないので、支払いを行う必要があります。

2 家賃を滞納した状態で自己破産しても住み続けられるのか

賃貸物件に居住している場合、賃貸借契約に基づく義務として、賃借人は賃料を支払わなければなりません。

そのため、賃料の滞納は、賃貸借契約に基づく義務に違反しているということになります。

契約に基づく義務を履行していないということは、債務不履行ということになりますので、それを理由として賃貸人は契約の解除を行うことができます。

では、自己破産すると必ず賃貸借契約を解除されて、退去させられてしまうのかという問題ですが、自己破産そのものは賃貸借契約の終了事由にはなりません。

賃貸借契約を解除するには、賃借人が信頼関係を破壊するような背信行為をしたといえることが必要であり、家賃滞納の場合、おおむね家賃3か月分程度の滞納があると信頼関係の破壊があったとされ、解除が認められる傾向にあります。

よって、自己破産をすること自体による契約解除はできないものの、滞納期間が長期に渡っている場合には、その滞納を理由として契約を解除されてしまい、居住を継続できないおそれがあります。

3 自己破産前に家賃を支払っておくことは可能か

それならば、家賃を支払ってから自己破産すればどうなるのかという疑問が出るかと思います。

しかし、そうした行為は、自己破産の手続きを行う上で大きな問題となってしまいます。

自己破産をするということは、家賃の他にも債務があるということになるかと思いますが、複数ある債務のうち、特定の債務だけ支払うという行為は「偏頗弁済」と呼ばれ、法で禁止されています。

偏頗弁済は、特定の債権者だけを特別扱いすることになり、すべての債権者を平等に取り扱うという原則に反する行為となります。

偏頗弁済は、免責不許可事由の1つになるため、破産手続を行っても、債務の免除が認められなくなる可能性が出てしまいます。

ですので、家賃だけを支払っておくという方法はとってはいけません。

4 家賃の滞納がある場合の対応方法

家賃を滞納している場合、基本的には①家賃を払わないまま自己破産して家からは退去する、②家賃を支払って家に住み続け、自己破産はしないというどちらかの方法をとることになります。

例外的な方法としては、他人に滞納している家賃を払ってもらうという方法があります。

破産しようとする本人が支払いをすると、偏頗弁済となってしまいますが、破産者以外の人が支払うという方法であれば問題は生じません。

一般的には、家族などの周囲の人に、家賃を代わりに支払ってもらうようお願いしてみることになるかと思います。

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