妊婦さんが交通事故に遭った場合①

相談を受けることが少なくない妊婦さんが交通事故に遭ったケースについて、問題となりやすい点がいくつかあるので記載したいと思います。

・整形外科でできる治療に限りがあること

月齢にもよりますが、基本的に妊婦さんの場合、痛み止めの処方を受けることは難しいですし、湿布薬も利用できるものが限られます。

そのため、通常交通事故の被害に遭った場合に整形外科に通院をしますが、診察で問診等を行うほかにできる治療は、かなり限られてしまいます。

物理療法、運動療法などのリハビリを取り入れているところであれば、できる治療が広がるようです。

・接骨院や整骨院での施術を保険会社に否定されやすいこと

整形外科ではリハビリが必ずしもあるわけではなく、そうすると接骨院や整骨院での治療を行おうとする被害者の方も多くいます。

ただし、接骨院や整骨院での施術については、妊婦さんの場合、特に相手方保険会社に否定されやすい傾向にあり、

事前に整形外科医からの同意をもらったり、産婦人科医から行ってよい施術内容についての指示をもらったり、

相手方保険会社とも医師からの同意を得ている旨を伝えて施術について事前了承をしっかりととっておかないと、

後日、接骨院や整骨院での施術を否定されてしまったり、その施術費の分を慰謝料から差し引くなどと言われてしまうこともあります。

特に、電気療法などについては、妊婦さんへの影響について解明されていない部分もあり、どのような施術なら行ってよいのか、

というのを産婦人科医からの許可をもらっておくのがもっとも安心です。