日本語意識

日本語に対する意識,こだわりは,仕事柄強い方かもしれません。

遡れば司法試験受験中からになると思いますが,主語述語の対応関係,「てにをは」,細かいところを言えば,どこに句読点を打つかといったところも気になります。

 

裁判所に対して,原告側も被告側も,「準備書面」という形式で書面を提出し,主張反論を行っていきます。

裁判は,突き詰めると第三者の立場である裁判官に対して争いある問題について判断してもらう手続,ということになります。そうなると,手続きの性質上,裁判官にこちらの言い分をわかってもらう,ということが肝心になってきます。

わかりやすい文章であれば,案件を多く抱えて忙しくしている裁判官でも,短時間ですんなり言い分を理解してもらえると思います。そのため,わかりやすい文章になるよう常に心掛けているところではあります。

 

もっとも,法律用語は,弁護士,裁判官(刑事事件の場合には検察官もですね)の間での共通言語であるため,いちいち法律用語をかみ砕いて書面化するわけではありません。そのため,「法曹(裁判官,検察官,弁護士のことです)の間でわかりやすい文章」というのは,前提知識がない方から見ると逆に何を言っているのかわからない文章かもしれません。

 

この点は,前提知識のない相談者の方に対するご相談の言葉選びとはまた違った配慮が求められます。日本語TPOとでも呼んだらよいでしょうか?

 

文章力の向上にゴールはないので日々精進するしかないですね。昔の自分よりは向上していると信じたいところですが,,