弁護士の弁は弁論、弁舌の「弁」なわけで、ご相談者だったり相手方だったり裁判官等の第三者だったり、説明を求められる場面は比較的多い業種かなと思います。
人に説明をする方法はいくつかありますが、効果的なものとなるかは状況等によって変わってきます。
例えば、裁判では主張は書面にまとめて出すのが基本となります。文章での説明は、通常は少なからず内容を推敲したうえで出すため、整理されたものにできるかと思います。また、何度も読み直すことができるというのも文章による説明のメリットになるでしょう。他方、文章を読むこと自体が苦手だ、という方もいるでしょうし、前提知識等がないとスムーズに読めない場合もあると思います。前提知識の説明まで丁寧に説明すると、量が多くなって読むのに手間がかかる、読みにくくなる、ということもあるでしょう。
口頭での説明の場合、細かいニュアンス等も伝えられることや、通常の場合、疑問点等も即座に回答できる状況であることが多いかなと思います。印象や新鮮味等を受け取ることができるのも口頭での説明でのメリットだと思います。電話等では難しいですが、しゃべっている人をその場で見れる場合、「嘘を見抜く」ということができる場合もあるでしょう。
裁判上での尋問ではそういった側面も大切になってくると思います。
視覚的効果が高いのは、プレゼンテーション等で整理された資料等による説明です。漫画、アニメーション等による説明も考えられます。
プレゼンテーション的な説明は裁判員裁判等では一部取り入れられています。裁判員の方に事件の概要やこちらの言い分をわかってもらうための努力の一環といえると思います。