自己破産のメリットとデメリット

8月も終わりが近づいています。

やっと暑さも和らいできたように感じます。

前回は,任意整理のメリットとデメリットについて書きましたが,今回は,自己破産のメリットとデメリットについて書いてみたいと思います。

自己破産手続は任意整理手続とは違って裁判所を利用する手続であり,債務が多額となり,債務者の収入との関係で支払不能と判断される場合に利用を検討すべき手続です。

 

【自己破産のメリット】

①免責により債務を免れることができます(ただし,例外もあります。)。

②債務者の支払能力の有無を心配する必要がありません。

③免責許可申立て後の破産手続廃止決定によって,給与差押えなどの強制執行手続が中止されます。

 

【自己破産のデメリット】

①債務者の名前が官報に掲載されます。

②破産手続開始決定により資格が制限される職業があります。

③原則として,住宅,自動車,保険などの資産を処分しなければなりません。

④免責不許可事由が法定されています。

もし,免責不許可事由に該当する場合は,個人再生手続の検討をする必要があります。

 

自己破産をするにも,申立てに係る費用がかかりますので,現在債務がある方で,従前の計画だと返済が難しくなってしまった方は,収入がゼロになったり預貯金がゼロになる前に,早めに弁護士にご相談されるとよいのではないかと思います。