相続税と贈与税の関係について

2022年10月ももう終わりですね。

東京は肌寒くなってきましたね。

1日の気温差も大きくなってきてますので、体調管理に気をつけたいところです。

前回は、遺留分の生前放棄の可否について書きましたが、今回は、相続税と贈与税の関係について書いてみようと思います。

相続全般を扱っていると、相続税や生前対策としての贈与に関するご相談も多くいただきます。

相続税とは、相続により財産を取得した場合に、その取得した相続財産に課される税のことをいいます。

贈与税とは、個人から贈与により財産を取得した場合に、その取得した贈与財産に課される税のことをいいます。

相続税は原則として亡くなった時点における被相続人の相続財産に対して課税されますので、生前に自分の財産を贈与することで、相続税の課税逃れを防ぐという意味で、相続税を補完する役割を果たしています。

贈与税は、生前贈与による相続税の課税逃れを防止するため、相続税よりも基礎控除の枠が小さくなっており、税率も高くなっています。

相続税の対象となる生前贈与には、相続人や遺贈を受けた人への相続開始前3年以内の贈与が該当します。

この生前贈与には、本来贈与税がかからない年間110万円以下の贈与も含まるので注意が必要です。

被相続人が病気にかかるなどして、相続の開始が近いことを知った相続人が、被相続人から生前に贈与を受けることで相続税の負担を不当に軽減することを防止するために、相続開始前3年以内に贈与した財産については相続税の対象にすることになっています。