家計簿が弁護士実務にかかわる場面があります。
家計簿に関してかかわりが深い分野の1つはおそらく自己破産や個人再生等の債務整理の分野だろうと思います。
債務整理分野の特殊なところで、裁判所ごとに申請書類の書式等に若干の違いがあり、名称も異なっていたりするのですが、おおむねどこの裁判所でも「家計の状況」等といった月の収支がわかる書類の作成、提出を求められます。
個人再生は手続き終了後も返済の継続が予定されているわけですから、当然「今後も問題なく返済を続けられます」ということが示せないと、裁判所としても、債権者としても、まったく現実的でないハリボテの返済計画にOKは出せないでしょう。
では手続が終われば借金の支払義務が免除される自己破産において家計簿を出す必要があるのかといえば、これも必要があります。
家計簿上浪費といえるようなものがあれば「債権者への返済に充てられるから自己破産を認める必要はないのではないか」ということになりますし、財産隠し等、不透明なお金の流れがないかどうかのチェックも兼ねています。また、自己破産したところでそもそも生計が成り立っていないようであれば生活再建ができないですから、裁判所によっては経過観察を行い、家計改善を一定期間求め、家計の改善状況を踏まえて免責許可決定を出すという運用をとっているところもあります。