相続土地国家帰属制度②

相続土地国家帰属制度の2回目です。

今回は相続土地国家帰属制度のコストについてご説明いたします。大きく分けてかかる費用は、①申請費用②負担金③弁護士等に依頼する場合の手続費用 が想定されます。

①については、1筆あたり1万4000円です。売却できない宅地等を国庫帰属させる場合には、筆数がそれほど多くはない場合が多いですが、山林や田畑を国庫帰属させたいと考えた場合には、①の申請費用が重くのしかかってしまうケースがありそうです。

②の負担金については、国庫帰属させる土地について通常想定される10年分の管理費用を負担金として支払うことになります。金額は概ね20万円から30万円程度に収まることが多いとされていますが、算定基準を見ると、広い宅地や農地では最大で80万円程度かかることもあるようです。この負担金も、多数の田畑や山林を国庫帰属させようと考える際には負担になりそうな項目です。

③の手数料につきましては、新設された制度であり、まだ相場等は無いと思いますが、対象土地に該当するか否かの調査官対応がどれほど必要か等により、金額が変動することになりそうです。現状ですと、1回の申請(1筆ではない)で10~20万円程度+出張費 程度かなと思います。