自己破産や個人再生の依頼をすると、債権者への返済は止まり、督促も来なくなるため、精神的にはかなり落ち着くかと思います。
ただ、気が緩んでしまって問題ある行動をとってしまうと、取り返しのつかないことにもなりかねませんので注意が必要です。
1 ギャンブルや浪費
これは言われるまでもないことかと思いますが、すでに債務整理をすると決めたにもかかわらずギャンブルや浪費をするという行為は、債権者に対する誠意が欠けるといわざるを得ません。
破産の場合は免責が不許可となってしまうリスクが高くなってしまいます。
2 否認権の対象となる行為
こちらは1と異なり、悪気なく行ってしまう可能性があるものなので注意が必要です。
破産手続はその人に残された財産を債権者に平等に分配する手続きですので、公平・平等を揺るがすような行動をとってしまうことが問題となるのです。
否認権の対象を網羅的に説明するのは難しいですが、代表的なものは①廉価売却、②無償行為、③偏頗弁済です。
①は、より高い値段で売れたにもかかわらず安い値段で売ってしまうことです。通常そのようなことはしないと思うかもしれませんが、疑いをもたれること自体避けるべきですので、それなりに価値のあるものを売却する場合は合い見積もりをとる等して、その金額が適切であるといえるように準備しておくことが大事です。
②は、無償で財産を譲るような行為のことを指しますが、この説明だけだとそんなことするわけがないと感じるかもしれません。
ですが、親への仕送りもこれにあたり得ると言われたらどうでしょうか。元々仕送りをされていた方であれば、悪気なく(むしろ善行と考えて)継続してしまいそうです。
③は、特定の借入先にだけ返済する行為です。
借入先は金融機関であっても勤務先であっても、または親兄弟であっても同様に取り扱わなければなりません。
“身近な人にだけは返さないといけない”という観念を持っている方も多く、また一般的な感覚としても受け入れやすい考え方ではあるのですが、身近な人にだけ返済する行為は偏頗弁済として問題になってしまいます。
これらの行為をしてはいけないということは弁護士から説明されると思いますが、2については悪気なく行ってしまいがちなので改めてよく確認しておくべきでしょう。
なお、個人再生の場合であってもこれらの行為を行ってしまうと返済額が増えてしまったり、場合によっては個人再生自体認められなくなることがありますので注意が必要です。