クールビズ

今年もじりじりと暑い季節となってきましたが,特に男性の場合はスーツを着ること自体がつらいと感じることも多いのではないでしょうか。

私も毎日帰宅したら一刻も早く着替えます。

 

ところで,クールビズという言葉が普及してかなり経ちますが,クールビズが適用されるのは裁判所も例外ではありません。

東京地裁では,5月から10月までクールビズが適用されています。

他の公官庁は5月から9月までということが多いように思うので,裁判所は他の公官庁よりも暑いということなのか何なのか実際のところはわかりませんが,

たしかに裁判所は暑い(そして冬は非常に寒い)印象が私の中でも強いです。

 

しかし,5月から10月というと,もはや文字通り1年の半分ということになるので,

いまや「クールビズ」は例外的な時期ではなく,単なる冬服に対する夏服という感じですね。

やはり温暖化の影響なのでしょうか,休日の街中でも,この数年以前より半ズボンの男性が増えたような気がします。

これまでは成人男性的に半ズボンはちょっと恥ずかしいという気持ちがあったのかもしれませんが,

もはや珍しいものでもなくなったということで,その恥ずかしさが薄れたのかもしれませんね(私がそうなので。笑)。

 

そんなことを毎年夏になると思っていたのですが,初めてブログに書いてみた次第です。

 

また,今月弊所が千葉市内に新しい事務所を開設しましたのでご紹介いたします。

千葉法律事務所

宜しくお願い致します。

裁判にかかる時間

裁判が終わるまでにかかる時間がどれくらいか,ということについて,ご存知の方は多くないと思います。

弁護士の仕事をしていて,様々な質問をいただくことになりますが,その中でもこの質問はかなり多いです。

ただ,正直なところケースバイケースという面が強く,ふんわりした回答になってしまうことも少なくないです。

 

例えばテレビで報道されるような大きな事件だと,まず始まるまでにものすごく時間がかかり,

判決が出るまでにも当然時間がかかり,そのような事件の場合控訴審,上告審と話が進むことも珍しくないので,

結局すべてが終わるまで長い年月を要します。

ただ,もちろんこれがスタンダードというわけではありません。

 

誤解を恐れずに言えば,裁判官としても早期解決できるのであればそれに越したことはないのですから,

訴訟当事者が早期解決の希望をもっていれば,その裁判は相対的に早く終わるでしょう。

また,裁判は双方の主張に争いのない部分と争いのある部分(争点)とを分け,争点に関して主張を応酬させていくイメージですので,

争点が少なければやはり比較的早く終わることが多いです。

そして,争点に関する証拠がすぐに出揃ってしまえば,主張も早期に出尽くすわけですから,裁判官が早い段階で和解案を出してくれることもあります。

 

裁判に至るまでの間に,すでに弁護士をつけて相手と交渉を行っているようなケースだと,

裁判になった時点で争点も明確になっていて,証拠関係も揃っていることが少なくないので,

2,3回目の期日で早くも和解の話に進むということがあります。

そこで和解が成立するならば,裁判を起こしてから半年以内での解決ということも十分にあり得るので,

一般的な裁判に要する時間のイメージとはだいぶ変わるのではないでしょうか。

 

 

当法人が四日市市に新たに事務所を開設いたしましたので,ご紹介させていただきます。

弁護士法人心四日市法律事務所

大人になってからの方が勉強したくなる,という話

学生時代は“やれといわれたから”,“受験に必要だから”という消極的な理由で嫌々勉強していたけれども,

大人になって社会人になると急に勉強がしたくなる,なんて話はよく聞きますが,

私もまさしくそんな感じになってきている気がします。

 

“特定の分野を研究したい!”といった域にはまだ達していないのですが,

いろんなことを学んでみたいという知識欲が湧いてくる感覚があります。

以前ブログで書いた資格試験を受けたくなるという心境も同じところに端を発しているんだと思います。

 

私は大学が政治経済学部で,経済学を勉強していた(はず)のですが,

正直ほぼほぼ内容を覚えておらず,今となっては惜しいことをしたなという気持ちが強くあります。

そこで,少しずつではありますが,大学時代に学んだことについても復習していたりします。

どうしても経済数学がしっくりこないのは昔と変わっていませんが。笑

 

弁護士業務と関係ないことをあれこれ学んだところで仕事には役立たないのでは,という感も一見するとありますが,

不思議なもので,まったく別の分野に頭を使うと,普段の弁護士業務を俯瞰して見る感覚が生まれ,

精神的に余裕が出るように思います。

ずっと同じことをやっていると頭が凝り固まってしまうけれども,別のことを行うことで凝りがほぐれる感覚,といったところです。

ですので,今後も当面は色々な分野の知識をつまみ食いしたいなぁと考えています。

そして,あわよくば“もっとこれを知りたい!”と思えるものに巡り合えるといいなと感じています。

破産や再生の手続が都道府県によって違う?

裁判所によって,事実上運用が異なるケースがあるということは以前にも書かせていただいたことがあるかもしれません。

例えば,東京では事件数が多いためか,それを処理していくために,地方よりもスピーディーに展開を進めようとするイメージがあります。

そして,裁判手続の中でも自己破産や個人再生の手続は,特に各都道府県の特徴が色濃く出ているように思います。

 

余談ですが,裁判官は数年おきに全国転勤することになりますので,東京の裁判官がずっと東京にいるわけではないですし,

地方の県の裁判官がずっとその県で勤務しているわけでもありません。

ですので,感覚的にはどちらかというと各地方ごとの特徴は芽生えづらく,全国一律の運用になっていきそうだと思うのですが,

どういうわけか各都道府県ごとにかなり運用が異なっています。

 

まず,自己破産であっても個人再生であっても,裁判所に申立書を提出するわけですが,

その申立書自体が各地の裁判所が用意した書式を使うことになるので,内容が少しずつ異なっています。

そして,東京の運用で特徴的なのは,自己破産の場合に即日面談という代理人が裁判官と個別に話をする機会があり,

また,個人再生の場合には全件で再生委員が選任されるという点です。

いずれにしても,他の道府県よりも弁護士が行う手続が増える場合が多いといえます。

 

地域によっては,ケース次第ですが,申立書類を裁判所に提出し,特に内容に問題がなければ

裁判所に行くこともなく手続が終了することもあるということを思えば,これはかなりの違いがあると思います。

キャッシュレス決済

昨年の消費税増税と同時期に,国がキャッシュレス決済の普及を進めたこともあり,

以前と比べてかなりバーコード決済などの決済方法が一般的となってきました。

私個人は以前からカード派で,ポイントをこつこつためるのが好きだったりするのですが,

昨年の消費税増税と当時に,これまで以上にキャッシュレス決済を利用することによる還元率が高まり,

私の周りの現金派の人たちも,これを機にキャッシュレス決済に手を出していました。

 

弁護士として債務整理の業務に携わっていても,しばしばキャッシュレス決済の問題に直面します。

債務整理のご相談にいらっしゃる方は,基本的にカードをよく利用されている方であり,

ほとんどの場合が“キャッシュレス派”の方ということになります。

キャッシュレス派からすれば,「債務整理手続をとることでクレジットカードが使えなくなるだけでも不便なのに,

国の政策であるキャッシュレス決済によるポイント還元の恩恵にもあずかれないのではないか…」という不安が出るのは当然です。

 

しかし,キャッシュレスというのはクレジットカードのようないわゆる後払いシステムだけでなく,

事前にチャージしたうえで支払を行うプリペイドシステムもありますし,利用と同時に引き落としがされるデビットカードもあります。

後払いシステムの利用は債務整理を行うと難しくなりますが,先払い,同時払いは信用情報と関係がないので,継続して利用できます。

 

債務整理をすることでできなくなることについては,ぜひ弁護士に確認していただければと思います。

尋問手続

裁判という言葉からイメージするものが,弁護士から尋問されている映像だという人は多いかと思います。

たしかに裁判の中で一番裁判らしい手続なのが尋問手続かなぁという気がします。

 

もっとも,裁判を行った人すべてが尋問を経験するのかというとそうではないですし,

なんなら尋問手続を行うのはごく一部の裁判だといっても過言ではありません。

 

裁判の種類にもよってきますが,基本的に裁判は書面による主張の応酬であり,

双方の主張が出尽くした段階で,和解が試みられることが多いです。

ここで和解が成立すれば裁判はそこで終わるわけですが,

和解が成立しないと,裁判官の判決に向けて話が進んでいきます。

そして,判決に進んでいく場合は,判決の前に尋問手続が行われることがあるのです。

 

幸か不幸か尋問されることになったという方は,大変緊張するかと思います。

しかし,ひとつ安心してほしいのは,尋問手続によって裁判の結果が決まるのではないということです。

もちろん,尋問でどんな話をしたかということも大事ですが,

そもそも双方の主張はその時点で書面により提出されているわけです。

ですから,訴訟当事者の方が尋問を受ける場合,その方が何を訴えたいのかは基本的にみんなわかっていますので,

尋問で一からすべてを話さなきゃいけない,と考える必要はありません。

 

逆に何が聞かれる(見られている)のかというと,これまでの主張と,尋問される方の話す内容が整合的かどうかといった点です。

これまでAという事実を主張していた方が,急にBという事実を主張をしたり,あるいはAという事実を前提としたら起きえない事実を述べたりすると,

Aという事実があったかどうかは非常に疑わしくなります。

きちんと記憶のとおりそれまでの裁判で主張してきたのであれば,尋問でもその記憶どおりに話しさえすれば,特に問題はないはずです。

 

ここまでの内容でも少しわかるかと思いますが,尋問は加点というより減点の視点で見られることがあるかもしれません。

つまり,尋問でいいことを言ったから有利になるというよりは,これまでの主張と矛盾しなければマイナスなしで,

矛盾することを言っていると信用が下がる(マイナスになる)という感じです。

 

尋問されることになった方は緊張すると思いますが,自分の記憶どおりに話していれば特に問題はないんだと思っていれば,

少しは気が楽になるのではないかと思います。

2020年の始まり

2010年代が終わり,2020年代が始まりました。

年をとるごとに時間の経ち方が早くなっていくとはよく言われますが,

本当にいつの間に2010年代の10年間が過ぎ去ったのだろうという感覚です。

2020年代は充実していたと胸を張って言えるような10年間にしていきたいと思います。

 

今年は何といっても東京オリンピックですね。

試合を見るという方はもちろんですが,残念ながらチケットに落選してしまったという方であっても,

街中でオリンピックを感じることは多々あるのではないかと思っています。

弊所は東京駅のすぐ近くですし,私もオリンピック競技が行われる会場から割と近いところに住んでいるので,

結構な頻度でオリンピックに関する非日常の雰囲気を味わえるのだろうと今から考えています。

 

なお,弁護士業界は,弁護士になるための最終試験であるいわゆる2回試験が11月に行われ,

その合格発表(不合格者発表)が12月になされる関係で,基本的に年末年始が新人弁護士のスタートになります。

ですので,新年の開始とほぼ時を同じくして,新人弁護士さんも裁判所などでちらほら見ることが増えてきます。

新人の目から見て,尊敬できる存在になれるよう,改めて気を付けようと思います。

裁判官は判決よりも和解で終わらせたい?

以前このブログでも書いたかもしれませんが,裁判=判決ではありません。

おそらく,「裁判」という言葉から多くの方が「勝訴」とか『敗訴』という言葉を連想されるのではないかと思いますが,

裁判の終結の仕方は判決だけではなく,和解という終わり方があります。

 

「裁判官は判決を書きたがらない」という話を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

弁護士がそのように言っているのを聞いたことがあるという方もいらっしゃると思います。

実際に,裁判官が判決を書きたがらないかどうかはわかりませんが,

判決ではなく和解になるということが,悪いことだというわけでは決してありません。

 

和解は,双方がある程度譲歩することによって成立するもので,判決よりもある程度柔軟な内容にすることが可能です。

判決だと白か黒かはっきりせざるを得ない部分についても,和解だと,場合によっては中間的な内容になることもあり得ます。

すると,判決だと“もしかすると全面的に負けてしまうかもしれない”ものについても,和解だと“多少は認めてもらえた”ということが起こり得ます。

判決は,裁判官が一方的にくだすものであるのに対して,和解は当事者双方が自発的に受け入れる性質のものですので,

紛争の終わり方としても一応双方が「了承している」という点で,和解の方が判決よりも綺麗な終了だという見方もできるかと思います。

 

判決よりも和解の方が,という考えには,このような理由もあるのではないかと思います。

今弁護士を目指す人とは

以前にもブログで書いたかもしれませんが,司法試験の合格発表待ちの方々や,

晴れて司法試験に合格して,司法修習を間近に控えている方々の面接を担当させていただくことがあります。

司法試験受験者を網羅的に見ているわけではもちろんないので,

あくまで当法人の面接を受けていただいている方を見て,ということにはなりますが,

以前と比べて個性的なバックグラウンドをもっている方が多いような印象があります。

 

近年言われている,弁護士を取り巻く環境の厳しさもあり,それ相応の覚悟をしている人しか目指さなくなったからなのかなぁなどと思ったりもしますが,

実際のところはよくわかりません。笑

ただ,現在の司法試験受験生と少しでもかかわることで,そちらの業界が今どのような状況なのかということにわずかでも触れられる気がして,

個人的には少しうれしいです。

 

ちなみに,弁護士業界をはじめとした法曹界が,世間で言われているように厳しいのかどうかについて少し触れておくと,

私が弁護士になるよりずっと前の弁護士業界と比べて厳しいのは間違いないだろうと思いますが,

受験生時代に聞いたことのある,必要以上のネガティブキャンペーンほどには悪くないと思っています。

 

ですので,ぜひ,これまで以上にたくさんの人が司法試験を目指す状況が続いてほしいなと思います。

 

不動産の価値についての問題

東京オリンピックが来年に迫っていますが,

東京都内にお住まいの方は,「オリンピックが終わるまで不動産を買うのは待った方がいい」

なんて言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

オリンピック後に本当に不動産価格が下がるのかどうかはわかりませんが,

東京の不動産価格は地方と比べ物にならない高さです(もちろん場所にもよりますが。)。

例えば,10年前に買った住宅が,むしろ現在の方が値上がりしている,なんていうことも少なくないですよね。

今高騰している住宅を昔買っていた人がうらやましいなあと思ってしまいますが,

実はこの話,弁護士にとっては債務整理手続,特に個人再生手続との関係で,大きなポイントになることがあります。

 

個人再生とは,簡単に言うと,現在の債務額を圧縮し(減額し),その圧縮された金額を分割払いで支払っていく…というのが基本的な流れです。

ただし,清算価値保障の原則があり,破産した場合よりも債権者に弁済する額(配当額)が少ないというのは認められません。

これは結局,住宅ローンが残っていても,実はその住宅の現在価値が住宅ローン残額を超えている場合,

超えた分については弁済を行わなければならないということになります(破産したらその住宅は売却され,残ローンを上回る部分については債権者に対して弁済されることになるため)。

 

先ほど述べたように,東京では買った時より今の方が価値が上がっているということが少なくないですし,

上がっていないにしても下がっていないということがしばしばあります。

たとえば,4000万円で買った家のローンが3000万円残っていたとしても,住宅の現在価値が5000万円になっていたら,

個人再生をしても,差額の2000万円は払わないといけないということになってしまいます。

多くの場合,これでは個人再生をする意味がないという結論になってしまうため,別の方策を探るということになるでしょう。

 

このように,東京都内でマイホームをもっている方の個人再生は,不動産価値の問題が重要になってきます。

資格試験

私は学生時代から資格試験を受けるのが好きだったのですが,

どうやら今年に入るまでそれを忘れていたようで,

とある試験を受けたことで,自分の“資格好き”の性格を思い出しました。

 

何の肩書きも持っていない小学生・中学生の頃に,

漢検や英検に合格すると,さほどそれが難しくない級だったとしても

妙にうれしかったのを今でも覚えています。

弁護士という“資格”が必要な仕事に就くこととなったのも,

もしかしたら元来のこのような性格が影響した面があるのかもしれません。

 

そんなこんなで,今年から気になった資格試験を時折受けてみたりしているのですが,

興味深いのは,受験者の年齢層についてです。

仕事にも役に立つのだろうと思われる,ビジネス系の資格については

やはり大学生~20代くらいの若いサラリーマンが多いですが,

趣味の要素が強い資格については本当にまちまちです。

 

特に驚いたのは,高校レベルで習う内容が出題される資格試験でした。

私としては,(自分もそうだったのですが)昔学んだ知識を再度取り戻そうという方や

今まさにそれを学習している高校生が受けに来るのかなぁと思っていたのですが,

明らかに小学生と思われる受験生が多数いました。

中学受験で出題される範囲でもなさそうだったので,彼らは本当に好きで勉強しているのかもしれません。

 

いずれにしても,こうした様々な頑張っている方を見ると,こっちも負けないぞという気持ちになってきます。

弁護士業務の研鑽と並行することで,気分転換にもなっていい循環だなと感じています。

携帯電話の分割払いと自己破産

自己破産をする場合,そのとき抱えている借金の相手(債権者)に対して,

自己破産手続をとることを通知することになります。

銀行や消費者金融からの借入れがある場合についてはイメージがつきやすいかと思いますが,

携帯電話については盲点となることが多いです。

 

今は携帯電話本体の代金が高額ですし,各社とも分割払いがお得だと宣伝していることもあり,

携帯電話本体の代金を分割払いで購入されている方が多いと思います。

しかし,携帯電話本体の分割払いも,借金の1つとカウントされることになります。

ですので,本体代金をまだ払い終わっていない方が自己破産をして免責許可の決定を受ける場合,

他の借金と合わせて,携帯電話本体の代金も払わなくてよいこととなります。

そうすると,携帯電話は強制解約となり,利用することはできなくなってしまうのです。

 

現代社会で携帯電話なしの生活というのは,現実的に難しいという方も多いと思います。

そのため,破産手続を開始する前に,プリペイド携帯に変更するなど

手続開始後も通信手段が残る状態にするという方法もあります。

 

携帯電話については,先ほども述べたように,

生活必需品となっている側面が強いことから,他の借金とは区別して考えるべきではないかという考え方もあるようです。

最も身近な借金ともいえる携帯電話の分割払いですが,

債務整理手続の場面では,かなり複雑な問題があります。

専門家でも判断が分かれることがある話なので,迷われたらぜひ弁護士にご相談いただくのがよいと思います。

 

 

なお,弊所のホームページ写真が更新されました。

http://www.kokoro-tokyo.com/

過払い金請求事件はもう終わり?

もうずいぶん前から,弁護士事務所のCMや電車内の広告,あるいはホームページなどで「過払い金」というワードが多々登場しているので,

多くの方がなんとなく“過払い金請求によりお金が返ってくることがあるらしい”ということはご存知かと思います。

また,何年か前からは「時効」という言葉が出てきたことをご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

 

時効という言葉を聞くと,「あぁ,もう過払い金請求はできないんだ」という気持ちになるかもしれませんが,

実際のところ,まだ少なからず過払い金請求事件は存在します。

多くのホームページで紹介されているので詳述は避けますが,過払い金はおおむね平成19年以前からお借入れがある場合に発生します。

そして,過払い金返還請求の時効は10年なのですが,この10年というのがどの時点を始点に考えるのかがポイントになります。

 

この問題について,細かいことを言えばさまざまな論点があるのですが(途中で完済したことがある場合など),

基本的に,お借入れを“完済したとき”が始点になります。

ですので,平成23年に完済したのであれば令和3年に時効ということになりますし,平成25年に完済したのであれば令和5年に時効ということになるのです。

 

平成19年以前から借り入れを開始して,完済したのが平成21年以降というケースは少なくないと思いますので,

過払い金請求が現在でも行えるという方は決して少なくないですし,現に現在も過払い金のご相談を受けることはしばしばあります。

「もしかしたら」と思った方は,一度弁護士に相談してみるといいでしょう。

東京で過払い金のご相談をお考えの方はこちら

どんな相手に対しても任意整理できる?

近頃どんどん暑さが増してきて,じめじめも加わり,いよいよ夏本番という感じですね。

夏風邪などひかぬよう,私も日々気をつけつつお仕事に邁進したいと思います。

 

今日は任意整理でよく聞かれる疑問について書きたいと思います。

弁護士に任意整理を依頼すると,月々の支払いが減ったり,将来利息がなくなったりといったメリットがある,ということはよく聞かれるところです。

ところで,これが認められる理由はどういったところにあるのでしょうか。

 

結論から言うと,法的な理由はないです。

あくまで,“債務者のお願いを債権者が受け入れてくれた”といった程度の話です。

つまり,債権者からすれば,債務者のお願いを聞いてあげる義務はないけれども,

破産や再生の手続をとられるよりは貸金の回収ができるので応じている,ということになります。

 

すると,任意整理によって,月々の支払いが減る,将来利息を支払わなくてよくなる,といった結果が出るかどうかは,

基本的に相手方の出方次第ということになります。

大手消費者金融などは,任意整理のお願いをされた際の方針を決めていますので,お願いする側としてもある程度目途が立ちます。

他方で,ごく一部の地域でのみ営業しているような小規模消費者金融などは,任意整理の対応を受け付けていないということも多いです。

つまり,法的に任意整理の相談に応じる義務はない以上,あくまで決められたとおりの金額の支払いを求めてくるということになります。

 

「ほかの会社は応じてくれているのにこの会社だけなんで!」という気持ちにもなってきますが,

法的に応じる義務はない以上,このような対応をしてくる会社があるのもある意味当然ではあります。

 

ですので,任意整理を検討する際には,借入額や月々の返済可能額だけでなく,借入先の会社がどこかということも大事になってきますので,

その点についてもご注意いただければと思います。

弁護士の仕事はデスクワーク?

弁護士の仕事のイメージは一般的にどのようなものでしょうか。

事件現場に行ったり依頼者や相手方のところへ訪問したり,あるいは裁判所に行ったりと

いろいろな場所へ動き回っているというものでしょうか。

それとも事務所でひたすらデスクワークというイメージでしょうか。

 

おそらくどちらの形で働いている弁護士もいるので一概には言えませんが,

ドラマなどで描かれる弁護士よりはデスクワークが多いのが通常かもしれません。

 

私も,東京の裁判所だけでなく,遠方の裁判所等に行くこともしばしばありますし,

その他にも時折事務所外に出る仕事がありますので,一般的な事務職の方と比べると動く機会は多いと思います。

ですが,やはり基本的にはデスクワークがメインの仕事だと思っています。

 

デスクワーク中心の仕事をしていると,どうしても運動不足になりがちですし,

姿勢が硬直的になるせいか,肩や背中,腰などに痛みや凝りが出てしまうなぁと実感します。

司法試験の勉強中も,椅子に座っていたことには変わりないはずなのに,

どういうわけかその時とは違う症状が出ています(年齢的な変化もあるのかもしれませんが…)。

 

このままではますます身体が大変なことになる!と思い,今年に入ってからスポーツクラブに入り,

週に1回でも2回でも,ちょっとずつ身体を動かすようにしました。

目に見えた変化はまだないものの,“自分は日頃まったく運動をしていないわけではない”と思えるだけで

罪悪感が減り,精神的にプラスになったように思います。

 

これからも身体には気を付けてお仕事をしていきたいものです。

内定者の研修

当法人では,近い将来弁護士として一緒にお仕事をすることとなる司法修習生の方々に対して,

内定者の段階から研修を行っています。

入所前から研修を行うことで,いざ実務が始まった時に最初から第一線で活躍できるように,という目的があるのはもちろんのこと,

内部の人間とこの時から交流をもつことで,双方にとって溶け込みやすい環境を作ることができていると思っています。

 

私もしばしばこの研修に内部の人間として参加する機会があり,先日も参加してきました。

いずれも明るく話好きな方々という感じで,私自身も楽しませていただいたと同時に,

彼ら彼女らがもつ将来に向けての期待・目標・ちょっとばかりの不安をひしひしと感じました。

 

司法試験という試験は,ほかの資格試験もそうだと思いますが,これに合格しただけでは,基本的に実際の仕事に対応することは難しいです。

そのために司法修習という期間があり,実務を目の前で見て,体感して,吸収するということになるのですが,

実際に働くことになる事務所で司法修習を行うわけではないので,やはり自分の行うことになる仕事については不明点も多く,

司法修習生は期待や不安の入り混じった気持ちになるのです。

 

彼ら彼女らが入所するときに頼れる先輩だと思ってもらえるよう,より一層経験を積んで知見を増やしていかねば,

と改めて思った次第です。

日弁連交通事故相談センター

以前このブログでも書いたことがあったかもしれませんが,

交通事故の示談を直接保険会社の担当者と話していてもうまくまとまらない場合,

次の選択肢が裁判しかない,というわけではありません。

ADRと呼ばれる裁判外紛争解決手続があります。

 

比較的知られているのは交通事故紛争処理センターの方でしょうか。

こちらは全国11か所にあり,間に立つ仲介役の弁護士が中立・公平の立場から和解がまとまるように導いてくれます。

 

これとは別に,交通事故の裁判外紛争解決手続を行う機関として,日弁連交通事故相談センターがあります。

こちらは全国に159箇所あり,やはり弁護士が間に立って同じように和解がまとまるように話を進めてくれます。

 

この2つがどう違うのかというと,まず,審査結果が拘束力を発揮する対象に違いがあります。

損保会社と一部の自動車共済に対して拘束力があるのは紛争処理センター,

特定の自動車共済に対して拘束力があるのは日弁連交通事故相談センターとなります。

ですので,基本的には相手の保険会社に対して拘束力があるのはどちらなのか,がまず大事です。

 

ただ,例えば損保会社を相手として日弁連交通事故相談センターが使えないというわけではないので,

どちらを使った方がいいかはきちんと考えた方がいいかもしれません。

 

間に立つ弁護士の進め方にもよりますが,一般的に日弁連交通事故相談センターの方が申立てから終了までが早い傾向があると思います。

ですので,特に争点がなく,(多額ではない)金額の争いであれば,日弁連交通事故相談センターを利用するのも手かもしれません。

 

時効の援用

2月も後半になり,東京では季節外れの暖かい日もしばしば出てくるなど,

もう寒さの峠は越えたという印象ですね。

私は非常に寒がりなので,早く暖かくなってくれると気分も晴れやかになります。

けど,もれなく花粉症も酷いタイプなので,そこは身構えないといけません。笑

 

今回書かせていただくのは,タイトルにありますように「時効の援用」です。

「時効」という言葉は誰もが一度は聞いたことがあるかと思います。

例えば,“消費者金融でお金を借りて,その後その消費者金融に返済を行っていたが,

まだ借金が残っているにもかかわらず,返済をストップしてしまった”というときに

そこから一定の期間(多くの場合は5年)が経過すると,「時効」を主張できる可能性があります。

時効は主張しないと効果が発生しません。

そして,時効を主張することを「時効の援用」といいます。

 

私は,実際に弁護士として仕事をするまで,

“時効を主張できるほど案件が放置されることなんて普通はないだろう”と思っていました。

せいぜい,個人間のやり取りでたまに存在するという程度で,いわゆる大手の消費者金融からの借金でそうしたことは起きないだろうと考えていました。

しかし,実際にはそうした大手消費者金融から借りたお金について,何年も取引がない状態が続いているということで,

時効を援用して解決するというケースがしばしばあります。

 

大会社に対するある種の思い込みみたいなものが私にあったのだと思いますが,

このような思考は一般的にも割とあるのではないかと思います。

ですので,この件に限らず,自分で結論を決めつけないことが大切だなと改めて感じています。

任意整理ができるかどうかの分岐点

債務整理手続をとるとなったときに,まず第一に検討するのは任意整理手続が可能かどうかということだと思います。

任意整理手続は,債権者各社との間で,支払っていくことができる金額での分割払いを交渉する手続です。

将来利息はカットしてくれることが多いので,それだけでもかなりトータルの支払額が減ることになりますが,

現在抱えている債務については基本的に減額されないということになります。

 

分割払いといってもやはりある程度の限度があります。

一般的に3年(36回)から5年(60回)程度の分割なら,ということで債権者が応じてくれることが多いです。

したがって,まずは現状抱えている債務総額を60で割ったときに,月々支払っていける金額の範囲内に収まっているかどうかが任意整理を行えるかどうかの目安になります。

 

月々の支払い可能額の範囲に収まっていないという場合,個人再生や破産といった手続を検討していくことになるわけですが,

どうしても任意整理以外の手続をとれない事情があるという場合もあります。

そうした場合には,どうにかして6年(72回)あるいは7年(84回)での分割を債権者に認めてもらわなければならないことになります。

債権者によっては,月々の収入額,支出の内訳等を具体的に伝えることで,その金額が月々に支払える限度であることを納得してもらい,

こうした長期分割に応じてくれることがあります。

他方で,会社として60回払いにしか応じないと決めている会社,あるいは36回払いにしか応じないと決めている会社もあります。

そうした会社が債権者となっている場合には,一般的な範囲を超えた長期での分割は難しくなってくるでしょう。

 

また,それまでの債権者との信頼関係も影響してくることがあります。

すでに滞納が相当程度長期になっている場合や,借入からの期間が浅く,信頼関係が構築されていない場合などは,

長期の分割に難色を示されることが多いです。

 

これらの様々な事情を踏まえ,弁護士はどの債務整理手続をすべきかの判断を行うことになります。

債務整理手続の種類と概略 その3

今年もいよいよ残りわずかとなり,すっかり冬らしくなりました。

弁護士という仕事柄,遠方の裁判所等に行くこともしばしばあるのですが,

この時期に北国へ行くと東京都の温度差に驚かされます。

北国の人たちにとってみればまだまだ寒くなるのはこれからということで,全然これぐらいの寒さはへっちゃらなのかなと思いきや

むしろ比較的早い時期からしっかり防寒具を着用しているなという印象もあるので,

北国の人たちは寒さに強いというよりは,寒さ対策がきっちりできているんだなぁなどと感じています。

 

さて,債務整理手続についてこれまで任意整理,個人再生とお話ししてきましたが,残る手続が破産手続となります。

 

破産という言葉は皆さん聞いたことがあるかと思いますが,任意整理,個人再生と違い,

借金を分割して支払うというのではなく,抱えている借金をすべてなくす手続になります。

このような強力な手続ですので,当然無制限に認められるというわけではありません。

 

破産手続のメリット・デメリットをそれぞれ挙げると,

まずメリットは当然債務から解放されることということになります。

 

他方,デメリットは,まず原則としてギャンブルや浪費によってできた借金については免責不許可事由となるので破産手続を選択しづらいということがあります。

また,破産をすると一定の職業に就けないことになりますので,例えば保険の外交員などを職業とされている場合はやはり選択しづらい手続となります。

加えて,破産手続は一部の借金に対してのみ行うなどはできないので,保証人がついている借金がある場合には破産手続によりその保証人に請求がいくこととなります。

ですので,保証人がついている借金がある場合にはその辺りの点についても十分考慮したうえで手続しなければなりません。

自己破産を東京でお考えの方はこちら