裁判での和解

一般的に、裁判をする=裁判官に判決をくだされること というように考えていらっしゃる方は多いです。

しかし、実際には、裁判をしたからといって必ずしも判決を受けるわけではありません。

どういうことかというと、裁判を続けるうちに、ある程度議論が成熟した段階で、裁判官から和解案が出て、これを双方が受け入れることで、裁判が終わることがあるのです。

こうした、裁判をした上での和解による終結は多く、特に東京の交通事故の案件では、裁判官による和解の斡旋が多いようです。

 

もちろん、和解は双方が受け入れることで成立するものですから、これを受け入れずに判決を待つということもできます。

難しいのは、和解した場合と判決を受けた場合とで、どちらが有利になるかの判断です。

基本的には、判決になった場合と大きく違わない内容の和解案がなされることが多いとは思いますが、実際に判決になった場合の内容を見られるわけではないので、どちらを選ぶかは弁護士の悩みどころといえます。

 

裁判官によっては、かなり心証を明らかにしてくれるので、そういったケースでは判断しやすいのですが、そうでないときは、裁判官の態度や発言から推測していくことも必要となってきます。