将来の手術費について

交通事故に遭って治療をして、結局は症状固定となったけれども、将来的に再度手術が必要となることがあります。このような将来の手術費も損害賠償の対象となります。

将来的に手術が必要になる場合としてよくあるのが、人工股関節への置換です。交通事故で股関節が大きく損傷すると、人工股関節への置換が必要になることがあります。ただ、人工股関節には耐用年数があるため、一度人工股関節に置換したからといってそれで終わりではなく、定期的に取替手術をする必要があります。特に若年で人工股関節に置換すると、将来的に何回も手術しなければなりません。

一般的に人工股関節の耐用年数は15~20年と言われていますが、近年は医療技術の向上により、30年は期待できると言われることもあります。

人工股関節の手術をすると、術後2、3週間は入院し、その後3か月はリハビリが必要になることが通常です。

相手方保険会社に損害賠償請求する際には、平均余命まで何回手術が必要になるか算出し、その際に掛かる費用を請求することになります。

将来手術費以外にも請求できる損害項目はありますので、交通事故で重傷を負われた方は、一度、弁護士に相談してみることをお勧めします。