過失割合について①

1 交通事故における過失割合の決め方

交通事故に巻き込まれた際、相手方保険会社から「過失割合は3:7です」といった説明を受け、自分にもこんなに過失があるのかと戸惑うことがあるかもしれません。

過失割合とは、事故の責任をどのように分担するかを示す割合です。過失割合は、示談交渉の段階では話し合いで決定されます。両者が任意保険に加入している場合は、各々の保険会社がこの交渉を行います。もし話し合いで決まらない場合、最終的には、訴訟上で裁判所が過失割合を定めます。

過失割合を決定する際には、事故の種類に応じて類型的に判断されます。例えば、「別冊判例タイムズ第38号」には様々な事故状況図が掲載されており、これらを参考に基本的な過失割合が設定されます。さらに、具体的な事情(例:ウインカーを出さなかった、明らかな過失があった等)に応じて、この基本割合を修正します。たとえば、ウインカーなしで進路変更した車は、その過失が増加し、最終的な過失割合が変わります。

2 弁護士などの専門家への相談

保険会社から過失割合を言われたとしても、必ずしもその割合で示談しなければいけないわけではありません。過失割合に納得がいかなければ、弁護士などの専門家に見解を聞いてみることも一つの方法です。