公務員でも逸失利益は支払われますか?

ご相談者様から「後遺障害が認定されましたが、相手方保険会社から公務員であることを理由に逸失利益は支払えないと言われたが、どうにかならないか?」とご質問をいただくことがあります。

結論として、現時点で収入の減少がないとしても、将来の昇進、昇級、転職等につき不利益を受ける可能性があること等を立証できれば、逸失利益は認められます。

逸失利益とは、後遺障害によって将来失われるであろう収入を補償するものです。

公務員の場合、身分保障が手厚いため、後遺障害が残ったとしても収入に影響がないことが多いです。

そのため、相手方保険会社は、公務員である場合には逸失利益の支払いに応じないことがあります。

しかし、裁判例では、減収を防ぐために本人が特別の努力をしている場合、同僚が援助している場合、将来の昇進、昇級、転職等につき不利益を受ける可能性がある場合には、逸失利益を認める傾向にあります。

そのため、例えば、医療記録、本人の陳述書、同僚の陳述書などの証拠によって、本人が特別の努力をしていること、同僚が援助していること、将来不利益を受ける可能性があること等を立証できれば、逸失利益が認められる可能性があります。

交通事故でお困りの方は、一度、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。