交通事故で通院するタイミング

交通事故で打撲・捻挫といった怪我を負ったけれども、仕事が忙しくて、初診までの期間が空いてしまうという方が少なからずおられます。

病院での待ち時間を考えると、なかなか通院しにくいというのは、やむを得ないようにも思えます。

ただ、事故から初診までの期間が空くと、本当は痛みが強いにもかかわらず、相手方保険会社からは「病院に行くほどの痛みではなかったのだ」と判断され、軽症とみなされてしまう危険があります。

打撲・捻挫といった怪我は、レントゲンやMRI画像に異常の原因が写りにくいため、第三者から見て痛みの程度がわかりにくいです。

どれだけ痛いかどうかは、車の壊れ方、事故状況、事故から初診までの期間、通院頻度、治療内容などの周辺事情から推測せざるを得ません。

そうすると、事故から初診までの期間が空いてしまうと、本当は痛みが強かったとしても、そこまでの痛みではないと判断されてしまう可能性があります。

そのため、交通事故に遭って、痛みや痺れを少しでも感じたら、可能な限り早いタイミングで病院に行った方が良いです。

病院にはいつまで通ってよいのか、何回くらい通って良いのか、どのような検査を受けるべきか、分からないことは多くあるかと思います。

通院についてご不安な方は、早めに弁護士などの専門家に相談することもお勧めです。

公務員でも逸失利益は支払われますか?

ご相談者様から「後遺障害が認定されましたが、相手方保険会社から公務員であることを理由に逸失利益は支払えないと言われたが、どうにかならないか?」とご質問をいただくことがあります。

結論として、現時点で収入の減少がないとしても、将来の昇進、昇級、転職等につき不利益を受ける可能性があること等を立証できれば、逸失利益は認められます。

逸失利益とは、後遺障害によって将来失われるであろう収入を補償するものです。

公務員の場合、身分保障が手厚いため、後遺障害が残ったとしても収入に影響がないことが多いです。

そのため、相手方保険会社は、公務員である場合には逸失利益の支払いに応じないことがあります。

しかし、裁判例では、減収を防ぐために本人が特別の努力をしている場合、同僚が援助している場合、将来の昇進、昇級、転職等につき不利益を受ける可能性がある場合には、逸失利益を認める傾向にあります。

そのため、例えば、医療記録、本人の陳述書、同僚の陳述書などの証拠によって、本人が特別の努力をしていること、同僚が援助していること、将来不利益を受ける可能性があること等を立証できれば、逸失利益が認められる可能性があります。

交通事故でお困りの方は、一度、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

会社役員ですが、休業損害は支払われますか?

ご相談者様から「会社役員ですが、事故によって仕事を休んでいます。休業損害は支払われますか?」という質問をいただくことがあります。

結論として、会社役員の場合、休業損害が認められないことが多いですが、そうでないことも少なからずあります。

休業損害が認められるためには、事故によって収入が減少したことが必要です。

事業年度の途中で役員報酬を減額すると、税法上不利になる可能性があるため、なかなか減額できないことも多いです。

そうすると、収入が減少していないことを理由に、休業損害が認められません。

もっとも、会社としては、役員が仕事に出れない間も、役員報酬を支払わなければならないため、会社に損害が生じています。

小規模な会社であれば、役員の休業中、余計な外注費を支払わなければならないこともあります。

このような会社に生じた損害(間接損害といいます)については、原則、賠償の対象とはされていません。

ただし、判例によれば、①会社代表者に実権が集中しており、②代表者に代替性がなく、③代表者と会社が経済的に一体である場合には、会社に生じた損害も賠償の対象と認めています(最判43年11月15日・民集22巻12号2614頁)。

この判例によれば、かなり限定的にはなりますが、会社に生じた損害も賠償される余地があります。

交通事故でお困りの方は、一度、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

保険会社から代車費用は支払えないと言われましたが、本当ですか?

ご相談者様から「今回は双方に過失のある事故だから、代車費用は相手方保険会社に請求できないと自分の保険会社に言われたが、本当か?」と質問をいただくことがあります。

結論として、双方に過失があるからといって、代車費用の請求ができないということはありません。

代車費用については、車の修理に必要な期間、または車の買替に必要な期間分、認められます。

一般的には、修理する場合には2週間程度、買い替えをする場合には1か月程度、認められます。

部品の調達などの必要があるときには、長期間認められることもあります。

ご自身に過失があり、かつ、代車費用特約に加入している場合には、その特約を使って代車を借りた方が良いです。

代車費用特約を使わないと、過失割合に応じた代車費用しか支払われないからです。

例えば、過失割合が2:8で、1日3000円の代車を10日借りたという場合、代車費用特約を使えば、ご自身の保険会社が全額の支払いをしてくれます。

しかし、代車費用特約を使わずに、2万4000円(1日3000円×10日×80%)しか相手方保険会社に請求できないことになります。

交通事故に関してお困りの方は、一度、弁護士などの専門家にご相談いただくことをお勧めします。

人身事故には切り替えた方が良いですか?

ご相談者様から「加害者から警察に人身事故の届出はしないでほしいと言われているけれども、どうしたら良いですか?」という相談をいただくことがあります。

人身事故に切り替えることには、メリットとデメリットがありますので、それを踏まえて判断するのが良いです。

メリットとしては、加害者に対して、免許停止・取消といった行政処分、罰金・懲役刑といった刑事処分を与えることができる可能性があることです。

デメリットとしては、人身事故に切り替えないと、「その程度の事故なのだ」と後遺障害の審査担当者などから判断されてしまう可能性があることです。

被害者自身にも過失がある場合には、被害者にも行政処分、刑事処分がされる可能性があります。

また、人身事故に切り替えるとなると、事故現場での実況見分に立ち会わなければならないことが多いので、余計な時間が取られることも、デメリットとして考えられます。

なお、人身事故に切り替えないと、自賠責保険から治療費が支払われないと誤解されている方も多いですが、そのようなことはありません。

人身事故に切り替えていなくても、治療の必要性が認められる限り、自賠責保険から治療費は支払われます。

交通事故で何かお困りの方は、一度、弁護士などの専門家にご相談いただくのが良いと思います。

加害者が2人いる場合、どちらの自賠責保険が使えるの?

加害者が複数いる場合、それぞれの自賠責保険を使うことができます。

例えば、「車の助手席に乗っているときに、車同士の衝突事故に遭いました。それぞれの運転手の過失割合は5:5。」というケースでは、助手席に乗っていた人は、それぞれの運転手の加入する自賠責保険を使うことができます。

それぞれの運転手との関係で、助手席に乗っていた人は被害者という立場になるからです。

自賠責保険の傷害部分の上限は120万円ですが、2つの自賠責保険が使えるということになると、上限が240万円となります。

自賠責保険が1つしか使えないとなると、仮に治療費だけで120万円掛かったしまった場合には、自賠責保険から治療費以外の慰謝料、休業損害、交通費などは支払われないことになります。

しかし、自賠責保険が2つ使えるとなると、治療費だけで120万円掛かってしまったとしても、それ以外の慰謝料、休業損害、交通費などはもう1つの自賠責保険から支払われます。

そのため、重傷を負ってしまったとしても、自賠責保険の枠をそこまで気にすることなく、治療を受けることができます。

どの保険が使えるかどうかは、専門的なことになるので、個人ではなかなか分からないかと思います。

交通事故でお悩みの方は、ぜひ一度、弁護士に相談することをお勧めします。

顔に傷が残ってしまいましたが、これは後遺障害になりますか?

交通事故によって顔に傷が残った場合、外貌醜状として後遺障害が認定される可能性があります。

傷の大きさに応じて、12級14号、9級16号、7級12号が認定されることになります。

顔に10円硬貨より大きな瘢痕が残った場合、または3センチ以上の線状痕が残った場合には、12級14号が認定されます。

顔に5センチ以上の線状痕が残った場合には、9級16号が認定されます。

顔に鶏卵大以上の瘢痕が残った場合、または、10円硬貨より大きな組織陥没が残った場合には、7級12号が認定されます。

傷の大きさについては、基本的には、自賠責保険の審査担当者が被害者と面接をして、判断することになります。

後遺障害申請をした後、自賠責調査事務所から面接の案内が来るので、日程調整のうえ、面接をします。

ただ、コロナの影響により、写真だけで認定するケースもあります。

どのように審査するかどうかは、後遺障害申請をした後に、自賠責保険が決めることになります。

外貌醜状で後遺障害が認定された場合、逸失利益を巡って相手方保険会社と争いになることが多いです。

顔に傷が残っても、労働能力に影響が生じないことも多いからです。

外貌醜状でお困りの方は、一度、弁護士に相談することをお勧めします。

後遺障害について弁護士をお探しの方はこちらをご覧ください。

車両時価額が低いから、修理費全額は支払えないと言われました。

ご相談者様から「相手方保険会社から車両の時価額が低いので、修理費全額は支払えないと言われました。どうすればいいですか?」という質問をいただくことが多いです。

事故によって車両が損傷した場合、「修理費、または時価額と買替諸費用を足した金額のいずれか低い方」が、賠償の対象となります。

例えば、修理費50万円、時価額が100万円であれば、50万円が賠償の対象となります。

これに対して、修理費100万円、時価額50万円、買替諸費用10万円であれば、60万円が賠償の対象となります。

※買替諸費用については、賠償の対象となる項目と、ならない項目があります。裁判例では、すべての項目が賠償の対象とはされていません。

相手方保険会社から「時価額は●円です」と言われたとしても、その金額が妥当かどうかについては、調査した方が良いです。

調査の結果、時価額がもっと高いことが分かれば、増額交渉が可能です。

また、相手方保険会社は買替諸費用も賠償の対象になると言わないことが多いため、買い替え予定の車両の見積書などを相手方保険会社に提出して、買替諸費用の支払い交渉をすることもあります。

物損の納得のいかない方は、一度、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

後遺障害の認定は誰がするのですか?

交通事故で怪我をして後遺症が残ってしまった場合、まずは、加害者の加入する自賠責保険が後遺障害の認定をします。

実際には、損害保険料率算出機構が後遺障害の有無を調査して、その調査結果に基づいて、自賠責保険が後遺障害の認定をすることになります。

自賠責保険の判断に不服がある場合、自賠責保険に対して異議申し立てをすることができます。

異議申立てをすると、自賠責保険がもう一度審査をすることになります。

紛争処理機構という調停機関に申し立てをすることもできます。

紛争処理機構では、自賠責保険の判断に誤りがあったかどうか、自賠責保険が用いた資料によって判断することになります。

最終的には、加害者に対して裁判を起こして、裁判所に後遺障害の認定をしてもらうことになります。

もっとも、裁判所は自賠責保険の判断を尊重する傾向にあるため、裁判所で自賠責保険の判断を覆すことは、なかなか難しいです。

そのため、自賠責保険で適切な後遺障害認定を受けておくのが大切です。

当法人には、損害保険料率算出機構の元職員などの後遺障害認定に精通したスタッフや、交通事故に精通した弁護士が多数在籍しております。

後遺障害についてお困りの方は、一度、当法人にお問合せいただければと思います。

痛みが消えないのですが、どのような補償がされますか?

ご相談者様から「事故後6か月通院したけれども、痛みが消えません。どのような補償がされますか?」という質問をよくいただきます。

怪我の程度にもよりますが、一般的に、事故から6か月程度通院治療をしたけれども、痛みが治らないときには、症状固定と判断されます。

そのうえで、自賠責保険に後遺障害申請をすることになります。

認定される可能性のある後遺障害等級は、14級9号、12級13号です。

「局部に神経症状を残すもの」に該当するときは14級9号、「局部に頑固な神経症状を残すもの」に該当するときは12級13号が認定されます。

痛みの原因がレントゲン、MRI、CT画像などで証明できなければ、12級13号には該当しません。

画像からは痛みの原因は証明できないけれども、事故態様や治療経過などから、痛みが残存することが医学的に説明できる場合には、14級9号に該当します。

14級9号に該当しないとなると、後遺障害は非該当となります。

事故当初から適切な治療、検査を受けていないと、本当は一生残るような痛みがあるとしても、14級9号にすら該当しないと判断されてしまうことも多いです。

そのため、交通事故に遭ってしまった場合には、早いタイミングで弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

交通事故に関する弁護士法人心東京法律事務所のサイトはこちら

保険会社から症状固定と言われましたが、どういうことですか?

ご相談者様から「相手方保険会社から、もう症状固定だから治療費の支払いを打ち切ると言われた。どうしたら良いのか?」という質問をいただくことがあります。

症状固定とは、これ以上治療をしても、改善が望めないような状態のことをいいます。

相手方保険会社は、基本的には、症状固定日までの治療費を支払う義務があるとされています。

症状固定以降の治療費は支払わなくてもよいとされています。

症状固定日は誰が決めるかというと、最終的には裁判所が決めることになりますが、基本的には主治医の判断が重視されます。

相手方保険会社が症状固定日を決めるわけではありません。

そのため、保険会社からもう症状固定と言われた場合には、主治医の意見を聞いたうえで、今後の対応方法を決めた方が良いです。

医師がまだ症状固定ではないと言ったとしても、相手方保険会社が一方的に治療費の支払いを打ち切ることもあります。

そのようなときに、通院を止めてしまうと、「治ったから通院を止めたのだ」と判断されてしまう可能性があるため、痛みがある間は自己負担にはなりますが、通院を続けた方が良いです。

症状固定についてお困りの方は、一度、弁護士に相談することをお勧めします。

保険会社が休業損害を支払ってくれませんが、どうしたら良いでしょうか?

ご相談者様から「事故で3か月仕事を休んだけれども、相手方保険会社からは2か月分しか支払えないと言われた。どうしたら良いか?」という質問をいただくことがあります。

事故後、仕事を休んだからといって、必ずしも休業損害が支払われるわけではありません。

休業する必要があった場合に限って、休業損害は支払われます。

例えば、トラック運転手の仕事をしていたけれども、事故で足を骨折して、骨が付くまで3か月仕事を休んだというケースでは、その期間中、休業する必要があったと判断される可能性は高いです。

ただ、打撲・捻挫といった他覚的所見のない怪我の場合、痛みの原因が第三者からは分からないため、どれだけ休業が必要であったかどうかについて、相手方保険会社と争いになることが多いです。

このような怪我の場合、事故状況、車両の損傷の程度、通院状況などを総合的に考慮して、どこまで休業が必要であったか判断します。

例えば、車両が大破した、生身で車両にぶつけられて転倒した、主治医が休業が必要と述べている、といったような場合には、休業が必要と認められやすい傾向にあります。

そのため、休業の必要性を巡って相手方保険会社と争いになったときには、事故状況に関する資料、医師の意見などを踏まえて、相手方保険会社と交渉することが多いです。

ご自身では対応しきれないような場合には、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

過失割合はどのように決まるのか?

ご相談者様から「交通事故の過失割合は警察が決めるのですか?」とか「過失割合は保険会社が決めるのですか?」という質問をよくいただきます。

示談交渉の段階では、過失割合は被害者側と加害者側との話し合いで決めることになります。

例えば、被害者と相手方保険会社の双方が、2:8で良いと合意すれば、この過失割合で示談が成立することになります。

過失割合は、警察や保険会社が一方的に決めるわけではありません。

あくまでも、話し合いで決めることになります。

もっとも、何の基準もなく話し合いをしても、なかなか話がまとまらないため、通常は、裁判所の考え方を基に話し合いをします。

裁判所は、事故状況に応じて類型的に基本的過失割合を決めます。

そのうえで、個々の事情に応じて、基本的過失割合を修正します。

例えば、車で道路を直進中に、進路変更してきた車にぶつけられたという類型の事故では、基本的過失割合は30:70とされています。

ただ、進路変更車が合図を出していなかった場合、進路変更車の過失は20%増加するとされているので、過失割合は10:90と修正されます。

示談交渉の段階でも、このような裁判所の考え方を基に、被害者側と加害者側とで話し合いをしていきます。

裁判所がどのように過失割合を決めているかどうかは、個人で調べてもなかなか分からないと思います。

過失割合で困ったときには、交通事故に精通した弁護士に相談することをお勧めします。

仕事に復帰すると治療を受けられなくなるのですか?

交通事故の被害者の方から「そろそろ仕事に復帰しようと考えているのですが、復帰すると治療を終えなければならないのですか?」とご相談いただくことがあります。

結論として、通常そのようなことはございません。

休業の必要性の認められる期間と、治療の認められる期間は異なります。

治療の必要性の認められる期間の方が、休業の必要性の認められる期間より長いのが通常です。

仕事に復帰できる程回復したとしても、まだまだ痛みが続き、治療が必要になることは多いです。

例えば、事故で骨折をして2か月間仕事を休んだけれども、仕事に復帰してから4か月間は、仕事をしながら通院をする

、というようなことがあります。

そのため、仕事に復帰したとしても、治療を終えなければならないということは、通常ございません。

仕事に復帰すると治療費が支払われなくなると誤解して、休業期間が長くなり、相手方保険会社と休業の必要性を巡ってトラブルになったというケースがあります。

そのようなトラブルにならないためにも、事故から早いタイミングで弁護士などの専門家に相談し、正確な知識を身につけておくことをお勧めします。

当法人では、交通事故のご相談については、無料で対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

加害者が飲酒運転でしたが、何か影響はありますか?

最近は飲酒運転による罰則が強化され、現在では飲酒運転は悪質な犯罪行為であると世間では認知されているように思います。

ただ、それでも飲酒運転は後を絶たず、被害者の方から「飲酒運転の自動車に当てられた」というご相談をいただくことは一定数あります。

 

その際にご相談者様が気にすることが多いのが、飲酒運転でも加害者の任意保険は使用できるのか、という点です。

この点については、加害者が飲酒運転であっても、被害者保護の観点から、通常、対人賠償保険や対物賠償保険は使用できるとされています。

そのため、被害者の補償については、加害者の加入する対人賠償保険と対物賠償保険からされることになります。

 

加害者の加入する対人賠償保険からは、入通院慰謝料が支払われることになるのですが、加害者が飲酒運転の場合、慰謝料の金額が増額になることがあります。

裁判例の中には、裁判所基準で計算した慰謝料から20%増加させたものや、30%増加させたものもあります。

裁判所は、加害者が飲酒運転をしていた、無免許であった、ひき逃げをした等の著しく不誠実な態度があるような場合には、慰謝料の増額を認める傾向にあります。

 

加害者が飲酒運転をしていた等、事故態様が酷い場合には、特にしっかりとした賠償をさせる必要があるかと思いますので、早いタイミングで弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

警察提出用の診断書に全治1週間と書いてますが、それ以降は治療できますか?

交通事故に遭って病院に行くと、病院から「警察に提出してください」と言われて診断書をもらうのが通常です。

この診断書を警察に提出することによって、人身事故への切り替えをすることができます。

ただ、この診断書には、「全治1週間」とか「全治10日」などと短い期間が書かれていることが通常です。

この記載だけ見ると、その期間を過ぎたら治療は受けられないようにも思えます。

しかし、実際には、必ずしもそのようなことはありません。

打撲、捻挫であっても事故から3か月程度の治療が必要になることもありますし、症状によっては6か月の治療が必要となることもあります。

治療の必要性、相当性が認められれば、相手方保険会社は、警察提出用診断書に記載された「全治1週間」「全治10日」などの期間に限らず、治療費の支払いに応じてきます。

そのため、警察提出用の診断書に記載された全治までの期間は、あまり気にせずにご通院いただくのが良いかと思います。

治療費の支払いを巡っては、よく相手方保険会社と揉めてしまうことがあります。

出来れば揉める前に弁護士などの専門家に相談し、揉めてしまわないよう、適切なアドバイスを受けることが大事です。

交通事故に遭ってしまったからは、早いタイミングで相談することをお勧めします。

後遺障害診断書の内容に誤りがある場合,どうすればよいか?

後遺障害申請をする際には,後遺障害診断書を添付資料として自賠責保険に提出する必要があります。

後遺障害診断書は,通常,症状固定のタイミングで主治医に書いてもらうことになります。

 

ただ,主治医に後遺障害診断書を書いてもらったけれども,その中身をチェックすると,明らかな誤記があったり,被害者の自覚症状が正確に記載されていないこともあります。

 

そのような場合には,主治医に後遺障害診断書の訂正を依頼することが多いです。

弁護士が主治医に書面や電話で訂正の依頼をすることもありますし,依頼者を通して訂正を依頼することもあります。

 

明らかな誤りであれば,訂正に応じていただけることが多いです。

例えば,事故日の誤り,通院日数,通院期間の誤り等については,比較的訂正に応じていただけることが多いです。

 

しかし,それ以外の事項(症状固定日,検査結果,今後症状が残存するか否かの見通し等)については,訂正に応じていただけないことも多いです。

 

後遺障害診断書を添付しないと自賠責保険は後遺障害の審査を開始しないので,どうしても訂正に応じていただけない場合には,新たに後遺障害診断書を作成していただける医師を探すか,そのまま提出するしか方法がありません。

もっとも,主治医でないにもかかわらず,後遺障害診断書の作成に応じていただける医師は少ないというのが現状です。

 

そのため,主治医とはしっかりとコミュニケーションを取り,最初からしっかりした後遺障害診断書を書いていただけるようにすることが大切です。

後遺障害の申請でお困りの方は,一度,弁護士に相談することをおすすめします。

加害者が自賠責保険にしか加入していない場合、物損はどうなるのか?

加害者が任意保険に加入しておらず、自賠責保険にしか加入していない場合、自動車の修理費、代車費用、レッカー代などの物損はどのように賠償されるのでしょうか。

 

このような場合には、①ご自身の加入する車両保険、代車費用特約、ロードサービス費用特約を使用する、②加害者本人に請求する、という方法を取るのが通常です。

自賠責保険は人損を補償するための保険であり、物損については支払いの対象外となるので、使用できません。

 

①のメリットは、ご自身の任意保険会社から修理費、代車費用、レッカー費用が支払われるため、加害者と交渉することなく、支払いが得られることにあります。

ただし、車両保険を使用すると、通常、等級がダウンしてしまうため、翌年以降の保険料が上がってしまうというデメリットがあります。

 

②のメリットは、ご自身の車両保険は使用しないため、翌年以降の保険料には影響がないことにあります。

ただし、加害者と直接交渉して、修理費などの支払いを求めなければならないので、被害者の方の負担は大きいです。

また、加害者が無資力であったり、行方不明となったような場合には、結局支払いが得られず、泣き寝入りになってしまうこともあります。

そのような場合には、弁護士に依頼しても、なかかな結果が出ないこともあります。

加害者が自賠責保険にしか加入していない場合、治療はどうすれば良いのか?

「加害者が自賠責保険にしか入っていないようなのですが、治療はどうすれば良いですか?」というご相談をいただくことがあります。

 

損害保険料率算出機構「自動車保険の概況 2019年度版」によれば、対人賠償の加入率は、自動車保険と自動車共済を合計すると88.2%です。

約10台に1台は対人賠償に加入していないというのは、結構高い割合だと思います。

 

加害者が自賠責保険にしか加入していない場合には、①ご自身の加入する人身傷害保険を使用する、②加害者の加入する自賠責保険に被害者請求をする、という方法を取るのが一般的です。

 

①を使用するメリットは、ご自身の加入する任意保険会社が直接医療機関に治療費の支払いをしてくれることが多いため、医療機関の窓口での負担なく通院できることです。

ただし、人身傷害保険を使用すると、任意保険会社からは健康保険を使ってほしいと言われることもあり、健康保険を使用する場合には、窓口負担が出るのが通常です。

②自賠責保険に被害者請求をするメリットは、通院期間が長期となりそうな場合であっても、保険会社から治療費の支払いの打ち切りを打診されないことにあります。

人身傷害保険を使用して、任意保険会社から直接医療機関に治療費を支払ってもらう場合には、任意保険会社から治療費の支払いの打ち切りを打診されることがありますが、②の方法では、自賠責保険からそのような打診をされることは通常ありません。

 

加害者が自賠責保険にしか加入していない場合には、今後どのように進めていけばよいのか分からないことも多いかと思いますので、そのような場合には、弁護士などの専門家にご相談いただくのが良いでしょう。

公務員の休業損害

休業損害は、通常、交通事故によって休業を余儀なくされ、それによって減給が生じた場合に認められます。

有給休暇を使用した場合にも認められます。

公務員の場合には、病気休暇制度や休職制度を利用することにより、減給が生じなかったり、有給を使用しなくても休業ができることがあります。

そのため、病気休暇制度を使用した場合には、基本的には休業損害は発生しないようにも思えます。

ただし、病気休暇中は、基本給と一定の諸手当は支払われますが、付加給は支払われないのが通常なので、付加給分の休業損害を請求できる可能性があります。

また、休職制度を利用した場合には、通常、給与の80%しか支払われないため、差額を休業損害として請求できる可能性があります。

さらに、休業が長期にわたると賞与が減少することもあり、減少した賞与相当額についても、必要性・相当性が認められれば休業損害として請求できる余地があります。

このように、公務員の休業損害については、一般の会社員では生じない問題が生じることがあります。

制度をよく理解していない保険会社の担当に当たると、本来は支払われるはずの休業損害が支払われないまま示談になってしまうことも少なくありません。

そうならないように、休業損害で気になることがあれば、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。