過失割合について②

1 過失割合の重要性とその影響

過失割合は、ご自身が受け取る賠償金に大きく影響します。例えば、過失割合が1:9、ご自身の車両修理費50万円、相手方車両修理費30万円の場合、ご自身が受け取る車両修理費は45万円(50万円×0.9)、相手方に支払う車両修理費は3万円(30万円×0.1)となります。

さらに、過失割合は物損だけでなく、人損にも大きく影響します。治療費や慰謝料などの総損害額から、過失割合に応じた金額が算出されます。例えば、過失割合2:8、治療費60万円、人損の総損害額が200万円、既に相手方保険会社が治療費60万円を病院に支払っている場合、実際に受け取れる賠償金は100万円となります(200万円×0.8=160万円、160万円ー60万円)。

2 過失割合に納得がいかない場合の対応策

相手方保険会社の提案した過失割合に納得できない場合、証拠収集が重要になります。実況見分調書、目撃者の証言、ドライブレコーダーの映像などが有効です。しかし、これらの証拠をご自身で入手することは大変ですし、これらをどう活用するかは専門知識が必要です。このような状況では、弁護士などの専門家に相談することも一つの手です。