過失割合はどのように決まるのか?

ご相談者様から「交通事故の過失割合は警察が決めるのですか?」とか「過失割合は保険会社が決めるのですか?」という質問をよくいただきます。

示談交渉の段階では、過失割合は被害者側と加害者側との話し合いで決めることになります。

例えば、被害者と相手方保険会社の双方が、2:8で良いと合意すれば、この過失割合で示談が成立することになります。

過失割合は、警察や保険会社が一方的に決めるわけではありません。

あくまでも、話し合いで決めることになります。

もっとも、何の基準もなく話し合いをしても、なかなか話がまとまらないため、通常は、裁判所の考え方を基に話し合いをします。

裁判所は、事故状況に応じて類型的に基本的過失割合を決めます。

そのうえで、個々の事情に応じて、基本的過失割合を修正します。

例えば、車で道路を直進中に、進路変更してきた車にぶつけられたという類型の事故では、基本的過失割合は30:70とされています。

ただ、進路変更車が合図を出していなかった場合、進路変更車の過失は20%増加するとされているので、過失割合は10:90と修正されます。

示談交渉の段階でも、このような裁判所の考え方を基に、被害者側と加害者側とで話し合いをしていきます。

裁判所がどのように過失割合を決めているかどうかは、個人で調べてもなかなか分からないと思います。

過失割合で困ったときには、交通事故に精通した弁護士に相談することをお勧めします。