健康診断と東京2025世界陸上と皇居ラン

事業者は、労働安全法第66条に基づき、労働者に対して、医師による健康診断を行わなければならず、また、労働者は、事業者が行なう健康診断を受けなければなりません。
私は、弁護士法人心と雇用契約を結んでおり、毎年10月に健康診断を受けます。
毎年どこかしら基準値を外れる結果が出るため、結果が届くたび、食事、睡眠等、健康的な生活を送るぞと決意します。
ところが、代わり映えしない日々が続き、今年もまた健康診断の日が目前にやってきました。

そういえば、健康維持のためにスポーツジムに入会してから、ずっと外を走っていない。
ついでに、ジムにもろくに行っていない。
室内に置かれたトレッドミル(ランニングマシーン)の上は、景色が変わらず、退屈で、すぐに疲れてしまうのです。
これではジムに入会した意味がありません。

そんな中、テレビ中継の世界陸上に触発されて、涼しくなったし、雨も止んだしと、久しぶりに皇居ランに出かけました。

皇居周辺は、東京都心部でも緑が多く、草木や土の強い香り、芝生に立ち並ぶクロマツ、広い空と流れる雲、時おり通り過ぎる風、秋の虫の鳴き声等、五感に刺激を受けながら走ることができます。
国際色豊かな観光名所なので、おしゃべりや写真撮影に興じるたくさんのツーリストを眺めることも、また愉快です。

いい汗をかき、気分爽快。
よし、また外を走ることにしようと決意するのでした。

代車を使用していない場合、代車費用見積額の請求の可否

昨日、気象庁は、異常気象分析検討会を開き、同会の会長は、今夏の高温は「異常気象」との認識を示しました。
同感です。8月30日、東京の気温は38.5度を記録し、夏が好きな私も、この日の外出時は、身の危険を感じました。

さて、交通事故により車が損傷し、車の修理期間中に代車を使用した場合、被害者は加害者に対し、必要かつ相当な修理費用と代車費用を請求することができます。

また、実際に修理を行っていなくても、被害者が修理する場合に要する費用が損害となるため、必要かつ相当な修理費用相当額(見積額)を請求できると考えられています(平成29年3月27日東京地方裁判所判決等)。

しかし、実際に代車を使用していない場合、必要かつ相当な代車費用相当額(見積額)であっても、代車費用の見積額は、通常、損害として認められません。
車は実際に損傷した事実があり、損害が発生したことは明らかですが、代車費用は、代車を使用しない限り、代車費用という損害が発生していないからです。

なお、被害者が代車を14日間使用し、代車提供業者から代車代として6万0480円を請求された事実を認め、被害者は、代車提供業者に代車代をまだ支払っていないものの、代車代の支払債務を負っているのであるから、代車代6万0480円は本件事故と相当因果関係のある損害と認めるのが相当であるとした裁判例(令和元年11月28日山口地方裁判所宇部支部判決)があります。